M&A仲介は激務?激務といわれる理由と実情を解説
「M&A仲介として働きたいけど激務って聞くから不安」「M&A仲介は本当に激務なのか知りたい」といった不安や悩みを抱えている人もいるでしょう。この記事では、M&A仲介は激務という噂は本当なのか解説していきます。激務といわれる理由や激務に陥りやすい人の特徴なども紹介するので、M&A仲介の仕事量などが気になる方はぜひ参考にしてみてください。
目次
M&A仲介が激務といわれる理由
M&A仲介の仕事が激務といわれるのには、いくつか理由があります。ここでは、その理由を3つ紹介していきます。
- 実力主義なので結果が重視される
- 仕事が多く遅くまで勤務することもある
- 常に勉強しなければいけない
順番に見ていきましょう。
実力主義なので結果が重視される
M&A仲介の仕事は、完全な実力主義です。年齢や職歴などは全く関係がなく、結果を出した人が高く評価されます。M&A業界はインセンティブの割合が非常に高く、結果を出せばそれだけ得られる収入も多くなります。
逆にいうと、結果を出せなければ、収入も低いですし周りから評価されません。頑張っていても結果が出なければ、誰も評価してくれないのです。そのため、がむしゃらに仕事をして、結果的に激務になっているという人も少なくありません。しかしそれは、決して会社から強制されているわけではなく、自分から進んで働いている人が多いのです。
仕事が多く遅くまで勤務することもある
M&A仲介は、仕事量が膨大です。企業のリサーチや分析など、やらなければならないことが数多くあります。昼間には顧客と商談などを行い、それが終わって資料作成などのデスクワークをするというのが一般的なルーチンです。また、契約の最終段階に入ると、さらに業務量が増えて遅くまで勤務することも少なくありません。個人の裁量で仕事ができる部分も多いので、作業量はある程度調整できますが、どうしても遅くまで仕事をしなければいけないこともあるようです。
常に勉強しなければいけない
M&A仲介は、会社の経営者と信頼関係を築くことから始める必要があります。経営者から信頼してもらえなければ、契約を勝ち取れません。経済状況や業界の動向などは日々移り変わっているので、それに合わせて情報をアップデートしておく必要があります。また、M&Aは企業ごとに状況は違いますから、学ばなければならないことが次から次に出てくるのです。そのため、常に勉強し続ける姿勢が求められます。
激務に陥りやすい人の特徴
M&A仲介の仕事は激務になりやすいですが、裁量権が大きく自由度が高いのでワークライフバランスを重視して働くことは可能です。激務に陥りやすい人は、沢山の案件を抱え込んでしまうのが特徴として挙げられます。
魅力的な会社であれば売りに出してもすぐに買い手がついて、それ程労力を費やさずにM&Aが実現できます。反対に、あまり魅力的ではない会社の場合、買い手を見つけるのが非常に困難です。買い手がつくように頑張ったものの結局買い手が見つからなかったという場合には、収入につながらないばかりか、それまでに費やした労力までもが無駄になってしまいます。これは非常に効率の悪い働き方といえるでしょう。
激務に陥りやすい人は、そういった非効率の仕事にも全力投球してしまう傾向にあります。勿論、どんな案件でもM&Aを実現させてみせるという志を持っている人もいるでしょう。何を大切にするかは価値観によるので、それが悪いというわけではありません。手掛ける案件数が多ければ、それだけ成約数が増えることにつながる場合もあります。ただし、その分仕事は激務になりやすい傾向があります。
激務の噂は本当?M&A仲介の実情
M&A仲介の仕事が本当に激務なのか、残業時間や有給取得率、離職率から検証していきます。
残業時間
M&A仲介の残業時間は、一般的な企業と比較すると長い傾向にあります。平均的な残業時間は、少ない月で20時間前後、多い月では80~90時間といわれています。繁忙期は通常時に比べるとかなり残業時間が増えるので、激務といって間違いないでしょう。
しかし、M&A仲介会社といってもさまざまなスタイルがあり、ワークライフバランスを重視しているM&A仲介会社もあります。残業時間が短めで、平均すると月に10時間程度という会社もあるのです。近年は働き方改革も推進されており、今後はそういったM&A仲介会社が増えていくかもしれません。ただし、現在のところは残業時間が長めの会社が多いです。
有給取得率
M&A仲介会社の有給取得率は、決して低いわけではありません。一般的な企業の有給取得率とあまり変わらない程度です。また、一つの案件が片付いた後に、まとまった休暇を取得する人も多くいます。案件が佳境に入っているときに休むのは難しいですが、落ち着いているときであれば有給休暇を取得するのも問題ありません。
自由度が高い仕事なので、きちんと結果を出していれば文句をいわれることはないでしょう。働くときはがむしゃらに働いて、休むときは思いっきり休んでリフレッシュするなど、オンとオフをしっかり区別できます。
離職率
M&A仲介は激務というイメージが定着しているので、離職率も高いのではないかと思っている人もいると思います。しかし、一般的な企業と比較すると特別離職率が高いというわけではありません。
ただし、M&A仲介はもともと、数年程度で次のキャリアに移行していくのが一般的な業界です。一生働き続けるというわけではなく、自分が培ったスキルを活かしてステップアップしていく人が多い傾向にあります。
激務といわれるM&A仲介が人気の理由は?
激務であることも多いM&A仲介の仕事ですが、転職先としては非常に人気があります。その人気の理由がどこにあるのか、詳しく見ていきましょう。
年収が高い
M&A仲介の仕事の人気が高い理由には、何といっても年収が高いという点が挙げられます。M&A仲介の平均年収は1,000万円を超えている上に、インセンティブ制度を導入しているところが多いので、結果を出せば収入を大きく増やすことが可能です。
なぜM&A業界の年収が高いのかというと、M&Aに伴う手数料そのものが高いからです。中小企業のM&Aであっても、従業員数が30名程度の規模であれば仲介手数料は1億円にもなります。取り扱う会社の規模が大きくなれば、その分手数料収入も上がるでしょう。
さらに、手数料が高くても質の高いサービスを提供することがM&A仲介には求められます。会社を売却したい場合には、手数料が安い会社よりもできるだけ高く買ってくれるところを見つけてくれる企業に依頼したいのは当然です。手数料が高くても十分ニーズがあるので、必然的に高い報酬が得られます。
仕事が忙しくても年収が高いほうが良いという人もいるでしょう。自分の仕事ぶりが報酬という形で評価される充足感もありますし、モチベーションにもつながります。高収入を目指している人や実力が正当に評価されるところで働きたいという人には、M&A仲介はおすすめです。
実力主義で結果が目に見えて分かる
M&A仲介の仕事は、結果が目に見えて分かりやすいという特徴があります。M&Aを成功させることができれば、それが実績として評価されるのです。努力をしたかどうかではなく、結果を出したかどうかが重視されるため、自分のスキルに自信を持っている人にとっては、とても満足感を得られる仕事といえるでしょう。特に、若い世代で自分の力を試してみたいと思っている人に最適です。
キャリアパスの幅が広がる
M&A仲介の仕事をすると、キャリアパスの幅が広がります。M&A業界が活況ということもあり、M&A仲介会社の数も増えています。それぞれ特色が異なるため、他のM&A仲介会社に転職する道という道もあるでしょう。しかし、M&A仲介のキャリアパスはそれだけではありません。銀行や証券会社などの金融機関のM&A部門や事業会社のM&A部門、コンサルティングファームなどに転職することも可能です。独立して活躍している人もいるなど、M&A仲介で培ったスキルやノウハウはさまざまな場面で活かせます。
専門スキルが身に付く
M&A仲介の仕事をしていると、専門スキルを身に付けられます。M&Aには法律の知識や財務の知識も必要ですし、交渉力やコミュニケーション能力なども必須です。分析力なども自然と高められますし、専門的なスキルも身に付くので、どのような場面でも応用できるでしょう。
成長業界なので将来性が高い
M&A業界は、今後も拡大していく成長業界であることは間違いありません。どんなに優秀な人材であっても、衰退傾向にある分野で結果を残すのは非常に難しいものです。個人の資質だけではなく、やはり業界全体の状況が成績にも影響します。
M&Aは後継者不足の企業を救う手法として注目されています。日本の企業の9割は中小企業で、高度成長期に創業した会社が多いです。そのため、大半が事業承継の必要性が迫られる時期にきています。しかし、後継者がいないという問題に悩まされている経営者はかなりの数に上るのです。自分の子どもに跡を継いでもらいたいと思っていても、子どもが違う道を選んでしまえば、親としても子どもの意見を尊重しないわけにはいかないでしょう。
しかし、せっかく築いた会社なので、廃業せずにそのまま残していきたいと思う人は少なくないはずです。M&Aは、会社や事業を円滑に次の世代に引き継ぐ手法です。今後は今よりももっとM&Aを事業承継の手段として用いる企業は増えることが予想されます。M&Aは昔に比べると知られるようになってきましたが、全体で見ると決して多いわけではありません。まだまだ成長が期待できる分野といえます。将来性や成長が期待できるとして、M&A仲介への転職を考える人も多いようです。
やりがいを持って仕事ができる
M&A仲介の仕事には、やりがいもあります。譲渡企業と譲受企業の双方が満足する形で契約締結に至れば、それをサポートしてきたM&A仲介としても満足感を得られるでしょう。企業の経営者から感謝されることも多く、非常にやりがいが感じられる仕事です。
例えば、後継者不足で悩んでいた経営者の場合、会社を無事に譲渡することができてほっと胸をなでおろすといったことも多くあります。自分の代で会社を潰したくないけれど、後を継いでくれる人がいなくて困っていたということもあるからです。国や自治体などもこのような事業承継の形を推進しており、社会的にも意義がある仕事といえます。
M&A業界への転職が向いている人の特徴
M&A業界への転職が向いている人は、精神的な強さがある人です。M&A仲介の仕事は実力主義なので、結果を常に求められる環境に身を置かなければなりません。強いプレッシャーを感じることもありますが、気にせずに自分の仕事に集中できる人が向いています。
また、向上心がある人もM&A業界に向いているでしょう。M&A業界は情報を扱う仕事なので、その生命線ともいえる情報をアップデートする必要があります。常に勉強を続けなければいけないため、向上心がある人の方が向いているのです。
さらに、自己管理がしっかりできて自立しているということも大切でしょう。M&A業界では個人の裁量が大きいので、仕事をする時間や休暇などは自分で自由に決めることが可能です。全て自分でスケジュールを管理していくので、自分にとってどのような働き方をすれば高いパフォーマンスが発揮できるのか、きちんと理解していることが重要です。定期的に休みをとってリフレッシュするとパフォーマンスが良くなるという人もいれば、休みを削ってでも仕事に邁進したいという人もいます。自分のことを正確に理解するというのは意外と難しいため、客観的な視点で自分を見られる人もM&A業界には向いているでしょう。
向いていない人の特徴は?
M&A業界に向いていないのは、プレッシャーに弱い人や向上心があまりない人です。M&A業界は結果が全てなので、大きなプレッシャーを受けます。プレッシャーを感じた場合に、ストレスになって体調を崩してしまったり、焦ってミスをしてしまったりしてしまう人は、あまり向かないでしょう。そのため、M&A業界で働くには、プレッシャーを受けてもそれを跳ね返せるような精神的な強さを持っていることが大切です。
また、現状に満足してこのままで良いと思っている人もM&A業界には向きません。M&A業界では常に情報が新しくなっているので、それに対応できるように備えておく必要があるからです。M&A業界に居続ける限り、向上心を持って勉強し続けなければいけません。
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まとめ
M&A仲介の仕事は激務といわれていますが、自由度が高い仕事なのでどういった働き方をするのかは自分で決められます。仕事に打ち込んでがむしゃらに働いたり、ワークライフバランスを重視した働き方をしたりすることも可能です。
また、M&A業界は実力主義で、結果を出すことが求められるので、結果を出そうと必死に働いた結果激務になってしまうケースもあります。最新の情報を取り入れるためには、常に勉強もし続けなければいけません。しかし、激務であっても収入が高くやりがいもあるので、その状況に満足している人も多いです。