リクルートの退職金制度は?起業を助ける独立支援もまとめて紹介
リクルートというと、若いうちに独立など次のステップを考える優秀な人材が多いイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。実際にイメージだけでなく、リクルート自身が組織の新陳代謝を高めるために独立や転職をうながしている側面もあります。
今回は、リクルートがステップアップの支援のために行っている退職金制度などを解説していきます。転職や独立に役立つ休暇制度なども紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
リクルートの退職金制度
まずはリクルートの退職金制度から見ていきましょう。2021年の組織編成の変更に合わせて退職金制度の見直しがあり、当初の制度から比べると金額がグレードダウンしてしまっていますが、それでも入社半年から退職金が発生するなど、珍しい制度を抱えています。
退職一時金制度(ステップアップ支援金)
リクルート社員には若くして独立したいという人が多く、リクルートの平均勤続年数は約6年ほどです。これには企業側も、平均年齢を若く保つために退職を「卒業」として前向きにとらえる側面があり、それを体現しているのがこの退職一時金制度です。
社員の退職時に退職金をステップアップのための支援金として支給するというもので、勤続年数によって支給額は異なります。
- 勤続6ヶ月超〜1年6ヶ月未満 退職金20万円
- 勤続1年6ヶ月以上〜3年6ヶ月未満 退職金40万円
- 勤続3年6ヶ月以上〜 退職金100万円
先ほども解説した通り、2021年までは制度の内容が多少異なりました。一定の勤続年数を超えると年収1年分が支給されていたので、年収1,000万円の人であれば1,000万円が退職金としてもらえていたのですが、現在は上限が100万円になっています。
とはいえ、入社半年から退職金が支給される企業というのは非常に珍しく、やはり組織をフレッシュに保ちたいというリクルートの文化を感じられるでしょう。
ニューフロンティア制度
上記とは別に、さらに退職金を支給するニューフロンティア制度もあったのですが、こちらも2021年の制度見直し時に廃止となっています。簡単に説明すると、一定の年齢に達した方に退職金を上乗せするという制度で、35歳〜3年ごとに退職金が+750万〜1,500万円の幅で加算されるという仕組みでした。
つまり年収1,000万円ほどの人であれば、過去の制度では上述の退職一時金制度によって1,000万円の退職金を得た上で、こちらでも1,000万円近い退職金を支給されていたのです。
これが定年時ではなく、入社から10年経たない間に得られる退職金だと考えると相当多い金額でしょう。
退職金を活用して起業・独立する人も
そもそもこの退職金は、一般的に「退職金」と聞いてイメージするような、定年まで勤続してくれた方への感謝を示して、老後の生活の支えにしてもらうための退職金とは性質が異なります。
まだまだ若い段階でリクルートを卒業して次のステップを選ぶ方が多いため、この退職金は今後のキャリアを考える上での資本金として使うことが想定されているのです。その選択肢として、起業や留学、資格の取得などに役立てられています。
2021年4月以降に入社する人は新しい退職金制度が適用されるわけですが、こちらも若いうちから退職金がもらえるため、次のステージへの投資に使うことができるでしょう。
リクルートは若いうちに退職・転職する人がほとんど
こういった退職金などの制度を始め、リクルートは若い人が数年の間にキャリアや実績を積んで、次のステップに進んでいくケースが多いというイメージが定着しています。そのイメージが定着したからこそ、独立志向の強い若者が、独立前にスキルを磨いたり人間関係を構築したりといった目的でリクルートに入社するケースも増えているのです。
もちろん長くリクルートに勤める方もいますが、数年〜10年の間に退職する方が多い傾向にあります。
実際にリクルート内では、「この先どうするの?」といったリクルート後のキャリアを聞くような会話をすることが少なくありません。大抵の人がリクルートで生涯のキャリアを終えることはあまりイメージしておらず、「そのうち次のキャリアを」と考えているからこその雑談テーマなのでしょう。また、そういった会話が多いのも、逆に次のキャリアを考える良いきっかけになっているとも考えられます。
独立をしてもリクルートと良い関係を築けるケースが多い
リクルートでは企業として独立や転職などに肯定的なスタンスを取っている分、社員の人たちも退職という選択に対してとても前向きにとらえて応援してくれるのがリクルートの良い風土です。
一般的な企業の転職時によくある悩みとして、転職を伝えた途端上司や同僚が冷たくなった、退職を引き止められてなかなか辞められない、などが挙げられます。企業にとって必要とされているのは悪いことではありませんが、企業や社員からそういった態度を取られてしまうと、退職後に関係を継続するのは難しいでしょう。
長い人生でどんな人間関係が今後に役立つか分かりません。在籍した企業とは、退職後も良好な関係を維持できると嬉しいですよね。
リクルートで、はそのように転職や独立をきっかけに関係が悪くなるといったことがほとんどなく、むしろ「退職して独立します」と伝えると「じゃあ今度発注してもいい?」と聞かれるくらいの良好な関係とされています。
ほとんどの人が将来的にはリクルートから次のキャリアを考えるだろうと思っているため、周囲のそういうチャレンジに対しても応援できるというのもありますし、そういう人が多い環境だからこそ人が抜けても大きくダメージのない組織作りができているのでしょう。
この関係の良好さも、独立を後押しする1つの要素にもなっています。やはり独立をする際に1番気になるのは独立直後に収入が得られるのか、食べていけるのか、という点だと思いますが、リクルートから発注をもらえる、もしくは良好な関係になれる見通しが立っているのであればその不安が大きく解消されるでしょう。
優秀な人材とのつながりができている
リクルートは人材の流動性が高く、独立志向が強い優秀な人材が揃っているのも大きな強みです。優秀な人材とつながりを持てると、たとえリクルートに在籍していたのがほんの数年だとしても、その間に得た人間関係は将来さまざまなシーンで生かせるでしょう。
起業の先輩が数多くいることから、自分より少し前に起業した人のリアルな体験談を聞いて、つまずきポイントなどを押さえておくこともできますし、逆に起業したあとに事業成長のために業務を委託する先を探す際にも役立ちます。
リクルートが独立支援を行っている
リクルートには、在籍しながら起業のような形で新規事業の立ち上げができるプログラムが用意されています。この新規事業プログラムのことを社内ではRingと呼ぶそうなのですが、今でこそ有名な「ゼクシィ」や「スタディサプリ」もこのRingから生まれた事業です。
リクルートを卒業して起業するという選択肢ももちろんありつつ、リクルート内で新規事業を始めてみるという選択肢も用意されています。このRingは社員であれば誰でも応募できるものなので、大きなリスクを取るのは難しいが自分で事業を立ち上げる経験がしたい、という方には最適といえるでしょう。
また、少し性質は異なりますが、リクルート自体もさまざまな独立支援事業を提供しています。個人や起業家に向けた独立支援を行っているため、裏を返せば社内にそういった独立支援の知見が多く転がっているということにもなります。それらのノウハウを享受できるのも、リクルートから独立を志向する1つのメリットかもしれません。
独自の休暇制度で転職や独立に時間をかけられる
リクルートは福利厚生も非常に充実しており、独自の休暇制度がいくつかあります。リクルートが会社として提供する3つのPROMISEというものを定めており、そのうちの1つである「個々人の働き方を選択しやすい環境」を作るという方針に則った制度として、休暇制度を整えているのです。
休暇制度が多くあることで、自身の今後のキャリアを考えるための時間を設けられます。通常の転職でさえ面接対策や履歴書の作成といった準備が多いのですから、独立・起業となるとやるべきことは多岐にわたります。それを本業をこなしながら考えるのはなかなかハードなので、こういった休暇があると助かりますよね。
独立・起業前に無給期間を長く作るのもリスキーなので、こういった休暇制度をうまく活用して、次のキャリアを考えられるのは良い制度といえるでしょう。
STEP休暇制度
STEP休暇制度は、心身のリフレッシュを目的に、3年勤続するごとに1回最大28日間の休暇を取得できる制度です。実際に休暇が取れるかは所属する部署や役割によりますが、勤続3年以上の社員であれば誰でも利用できます。
1ヶ月ほど休むことができるので、もちろん旅行などでリフレッシュに使うのも良いですし、次のキャリアを考えるための時間にもあてられます。多少事業を始めてみて、起業がうまくいくかを試してみるのにも良いでしょう。
B-Quest
B-Questは、ビジネスパーソンとしてさらなるステップアップを目指す社員に対して、最長2年間の休職を認め、会社に籍を残したまま社外で武者修行できる制度です。
やはりいくら独立志向が強い人が多いとはいえ、リクルートほど有名な成長企業に入社した以上、そのブランドを捨てて独立するのにはそれなりに覚悟が必要ですよね。そういったときに、なかなかリスクを取りきれない場合はB-Questを活用してみると良いでしょう。
失敗してもまたリクルートに戻ってくることができますし、もしくは準備期間として2年間留学をするなどの勉強にあてるといった活用方法もあります。
ストック休暇
ストック休暇は、最大で40日分有給休暇をストックすることができる制度です。一定の年数が経つと残していた有給が消えてしまう企業が多いかと思いますが、リクルートであれば40日間までストックすることができます。
営業日40日分の有給休暇がたまっているということは、ほぼ丸2ヶ月分有給を使えるということになります。
もちろんこまめに使っていくのも良いと思いますが、独立・起業する際に2ヶ月分給与がもらえる状態で自由に動ける期間が得られるのはとても大きいメリットではないでしょうか。
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まとめ
この記事では、リクルートの退職金や休暇制度についてまとめました。リクルートは、2021年の制度変更によって退職金が減少する形にはなっています。しかし、それでも若いうちから退職金がもらえるというメリットがなくなったわけではありません。
また、リクルートの若いうちから独立する人が多いといった社風にも変わりはありません。社内のサポートや休暇制度なども充実しているため、やはり今でもリクルートは独立・起業を次のステップとして考えるには適した環境だといえるのではないでしょうか。
将来的な独立のためにスキルを磨いたり人間関係を作っておきたい、という方にとっては、リクルートでの経験はかけがえのないものになるでしょう。リクルートへの転職を検討されている方は、ぜひサムライソウルにご相談ください。