4社比較で理解を深める!M&A仲介会社の研修体制
M&A仲介の仕事に求められる知識やスキルとは
M&A仲介の仕事には会計、税務、法律など幅広い分野の知識とスキルが求められます。経営の基本を理解し、交渉やプレゼンテーションなどのコミュニケーション能力も大切です。新規参入者がさまざまな知識とスキルを身につけるには、ある程度の研修が必要です。
そもそも、M&A仲介会社で仕事を始めるには、どんな知識や能力が必要なのでしょうか。
基本的には、日本商工会議所の簿記2~3級程度の基礎知識があれば十分とされ、税務については法人税について知っていれば対応できるでしょう。
法律に関しては、会社法、独占禁止法、金融商品取引法、労働法、証券取引所規則などの基礎的な知識が必要です。とくに株式譲渡、事業譲渡、株式交換、合併に関する法律の知識を持っていることが望まれます。
買収候補先の事業を評価するには4P、SWOT分析、3C、バリューチェーン分析といった手法を使わなければなりません。さらには、資金調達の方法についても知っていることが求められます。
専門的な知識とスキルが求められる場面では、資格を持ったエキスパートの助けを得て業務を進めることになるので、資格の有無や知識の深さより、業務に関する全体的な知識と総合力が求められます。
業界の特性や慣例、競合他社の事情、事業の変遷と将来の見通しなど、数値化できない情報を集め、柔軟に対応する力も必要です。
中小企業のM&Aは、経営者が人生をかけてきた事業についての決断になります。単なる損得勘定だけでない感情の要素が絡むことが少なくありません。人間関係の摩擦や葛藤に直面することもあるでしょう。知識やスキルだけでなく、現場で人間力を磨かなければならない仕事なのです。
M&A仲介4社の研修・教育制度
では、M&A仲介企業各社では、それぞれどのような研修が行われているのでしょうか。
研修体制に関しては業界随一とされる日本M&Aセンター、OJTが中心のM&Aキャピタルパートナーズなど、それぞれ特徴があります。
【日本M&Aセンター】
M&A仲介業のリーディングカンパニーともいえる日本M&Aセンター社は社員の研修体制も整っています。
入社から最初の1カ月は座学が中心で日商簿記2級の資格取得を目指します。銀行出身者などすでに資格をもっている人は、財務諸表を詳しく分析するスキルを学ぶことになります。
同時にプレゼンテーションソフトのパワーポイントを使って資料を作成する研修も行います。中小企業のM&Aの場合、高齢の経営者にM&Aのメリットをわかりやすく説明しなければなりません。日商簿記2級を取得しても、パワーポイントによる資料作成ができるようにならないと研修を卒業させてもらえません。
2カ月目からは新規のテレアポ。目標の件数に達したら卒業します。
順調にいけば3カ月目から現場へ配属され、オンザジョブトレーニング(OJT)に移ります。担当の先輩社員について資料作成やダイレクトメールの作成と送付、テレアポなどのアシスタント業務を通じて経験を積んでいきます。
入社から6カ月ほどで独り立ちになります。独り立ちしてから1年以内で成約にたどり着ける人はほとんどいません。しかし案件を獲得するだけでもインセンティブを得られるので、1年目から実績によって収入に差が出ます。
【M&Aキャピタルパートナーズ】【ストライク】
M&Aキャピタルパートナーズ(MACP)社とストライク社は、入社するとすぐにOJTが始まります。日本M&Aセンター社のような研修プログラムはありません。
先輩社員のアシスタントとして現場で経験を積みながら、自力で一人前になっていかなければなりません。両社は即戦力の人材を採用することを前提としていて、日商簿記2級程度の知識とスキルを持っているかどうかや、新規営業の力は採用の段階で見極められます。
独り立ちの時期は比較的早く、自分で新規顧客を獲得したら、担当の先輩社員だけでなく、いろいろな先輩社員がサポートに入るので、さまざまな業務の進め方に接することができます。
初めて成約してインセンティブを得られるまで入社から1年くらいかかるのが標準といわれています。
【FUNDBOOK】
FUNDBOOK社では、社員の経験や得意分野によって人材育成のプロセスを組み立てます。基本的に入社から3カ月間で日商簿記2級を取得することが求められます。3カ月の研修期間を終えると本配属になります。
一般的に、まずはテレアポに専念するインサイドセールス部門に配属されるところから始まります。規定の件数をクリアすると卒業で、営業推進部門に移ります。銀行経験者はいきなり営業推進部門から始める場合もあります。
営業推進部門では、エキスパートの支援を得ながら実際のコンサルティングを経験し、ここでM&Aの一連の流れを学びます。このほか資料作成部門に配属される場合もあります。
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