リクルートグループのSE社員とは|転職するためのコツは?
リクルートグループのSE社員は、地域や職種を限定した正社員のことをいいます。営業系の職種に適用される雇用形態で、1つの地域に特化して長く働き続けられるとして注目されている働き方です。
では、そんなSE社員になるにはどうすれば良いのでしょうか。この記事では、リクルートグループのSE社員とは何か、基本情報や転職するためのコツなどを紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
リクルートグループのSE社員って何?
リクルートグループのSE社員は地域や職種を限定した正社員と紹介しましたが、なぜそのような雇用形態が生まれたのでしょうか。ここでは、そもそもSE社員とは何かについて解説していきます。
もともとの雇用形態は多種多様
リクルートグループは、複数の会社が存在する規模の大きな企業グループです。リクルートホールディングスを始めとして、リクルートやリクルートキャリアコンサルティング、リクルートメディカルキャリア、リクルート北海道じゃらん、リクルート北関東マーケティングなど、さまざまな会社が存在します。
今までは、それぞれの会社ごとに微妙に雇用形態が違うことも多々ありました。正社員以外に、3年半契約社員(CV社員)、長期雇用を前提とした契約社員(EXP社員)、エリア正社員(AE社員)など、同じグループといえども統一された基準はありませんでした。会社によっては、正社員を全国に転勤がある総合職として採用し、転勤がない雇用形態は契約社員のみというところもあったようです。
その後、各企業の雇用形態をリクルートグループとして統一していこうという取り組みがあり、その中心となったのがSE社員になります。
SE社員(地域限定社員)とは
リクルートグループには、SE社員と呼ばれる雇用形態があります。SEとはSpecific Employeeの略で、システムエンジニア(System Engineer)とは異なります。「Specific」には「限定の」という意味があり、リクルートのSE社員は地域や職種を限定した正社員という意味で使われています。
近年、転勤を敬遠する人は増えており、それが就職や転職の際の条件の1つと考えている人は多いです。転勤があると家族と離れて単身赴任しなければいけないこともありますし、家族で一緒に暮らすために夫婦のうちどちらかが仕事を辞めるという選択をしなければいけないこともあります。
また、結婚していない独身者であっても、1つの場所に住み続けたいと考える人は少なくないでしょう。仕事よりもプライベートを充実させたいという人も増えている中、転勤なしで働けるというのは、働く人にとって大きな条件になり得るのです。そのような時代背景もあって、リクルートでは営業系の職種ではSE社員がスタンダードとなっています。
SE社員という地域限定の働き方は、働く人だけではなく企業側にとってもメリットがあります。地域や職種を限定することで、その地域のニーズを的確に把握して、きめ細やかにフォローできる人材を育成することにもつながるからです。
SE社員として採用された後は、原則、お客様と関わりを持つ営業部署などに配属され、メンバーとして経験を積んだら、チームのメンバーをマネジメントするリーダーになることも可能とされています。
なお、地域限定とありますが、転勤が全くないわけではありません。地域ブロックが全国で10ヶ所に分かれているため、地域内での転勤の可能性があることは考慮しておきましょう。
リクルートのSE社員についての基本情報
ここからは、リクルートのSE社員の具体的な仕事内容や待遇面などを紹介します。
- 仕事内容
- 年収・給与
- 休日・休暇
- 福利厚生
- 配属地域
- 応募資格
転職の際には、まず基本情報から抑えておきましょう。
仕事内容
リクルートはさまざまな事業を手掛けていますが、その中でもよく知られているのはリクナビなどの人材採用に関わる分野です。SE社員は、その中でも営業系の職種に適用される雇用形態です。営業系の職種には、リクルーティングアドバイザー(RA)やキャリアアドバイザー(CA)、渉外営業、企画営業、ソリューション営業、メディア営業などがあります。いずれも顧客と接する機会がある職種です。
例えば、リクルーティングアドバイザーは求職者と企業をつなぐ役割を担っており、企業の新卒採用や中途採用のサポート、採用活動に関するコンサルティングなどを行います。
キャリアアドバイザーは求職者の就職活動や転職活動をサポートする職種です。面談の日程を調整したり、面接や応募書類に関してアドバイスをしたりします。応募から採用されて入社するまでの一連の流れをトータルサポートする仕事です。
さらに、リクルートでは生活に身近な情報やサービスを提供する販売促進系の事業も行っています。販売促進系の事業では、飲食店・旅行・住まい・不動産・美容・ブライダル・車など幅広いジャンルでサービスを提供しています。ホットペッパーやSUUMO、ゼクシィ、じゃらんなどの媒体を運営しており、SE社員は企業から広告を獲得するのが主な仕事です。
年収・給与
リクルートのSE社員の年収は、どんなポジションかによって大きく異なります。初年度の年収は300万円台後半から600万円台前半と幅広く想定されており、年齢や経験、任される業務の内容によって大きく変化するようです。どのポジションにもいえることですが、経験を積んでいくと年収もアップしていきます。
休日・休暇
リクルートでは完全週休2日制を導入しており、有給休暇は15日~25日取得することが可能です。また、年間休日は会社指定の5日間を含めて145日あるため、年間休日の平均とされている120日と比較すると、かなり休日が多いといえるでしょう。
しっかり休んでリフレッシュできてプライベートも充実させられる、オンとオフを区別させやすい環境です。
また、リクルートには出産育児休暇、介護など家族のケアに使えるケア休暇、有給休暇の未消化分を積み立てしておけるストック休暇、14日~28日の範囲で任意に取得できるSTEP休暇などもあります。
福利厚生
リクルートの福利厚生には、次のようなものがあります。
【社会保険】
- 健康保険(介護保険)
- 厚生年金保険
- 雇用保険
- 労災保険
【その他】
- 確定拠出年金
- 退職一時金
- 持株会
- 部活動
- 定期健康診断
- リフレッシュ(マッサージ)
- アニバーサリー手当
リクルート独自の福利厚生といえるのはアニバーサリー手当です。アニバーサリー手当は1年以上在籍している社員を対象にしており、有給休暇を連続して4日以上取得すると5万円が支給されます。
また、リクルートでは育児との両立を支援する施策も実施していて、アンズ(リクルート事業所内保育園)・ベビーシッター・保活のミカタ・保活データベース・産婦人科オンライン/小児科オンラインなどもあります。これらのサービスは、男女を問わず利用できるため、子持ちの夫婦の強い味方になってくれるでしょう。
配属地域
リクルートのSE社員の配属地域は、下記の10ブロックに分けられています。
- 北海度 北海道
- 東北 青森/岩手/秋田/宮城/山形/福島
- 北関東 茨城/栃木/群馬
- 南関東 埼玉/千葉/東京/神奈川
- 甲信越 新潟/長野/山梨
- 北陸 石川/富山/福井
- 東海 愛知/静岡/岐阜/三重
- 関西 滋賀/奈良/和歌山/京都/大阪/兵庫
- 中四国 鳥取/島根/岡山/広島/山口/香川/徳島/愛媛/高知
- 九州 福岡/佐賀/長崎/大分/熊本/宮崎/鹿児島/沖縄
SE社員は地域限定なので、ブロックを超える異動はありません。ただし、転勤が全くないわけではないという点には注意が必要です。ブロック内では異動もあり、場合によっては引越しをしなければいけないこともあります。その場合は、社員の希望を聞いた上で配属が決まるので、一方的に異動を命じられるわけではないのは安心です。
応募資格
リクルートのSE社員の求人は応募に必要な資格などは特に設けていないことがほとんどで、門戸を広く受け入れています。強いて挙げるならば、高い成長意欲を持っている、自ら考えて行動を起こせるなど、精神的な部分や内面的な部分が応募資格として挙げられるでしょう。
リクルートのSE社員に関するQ&A
ここからは、リクルートのSE社員について気になる疑問点をまとめて紹介します。
- リクルートSE社員の選考フローは?
- SE社員に採用されやすい人の特徴は?
- SE社員として転職するのは難しい?
- リクルートSE社員に転職するコツは?
気になる疑問がある方はチェックしてみてください。
リクルートSE社員の選考フローは?
リクルートのSE社員の選考フローは、応募→書類選考(SPI)→面接→内定という流れになります。選考においては面接が非常に重視されているので、学歴や職歴に関わらず書類選考は突破できる可能性が高いですが、面接前の対策には力を入れるようにしましょう。面接は1回から3回程度行われる傾向があるため、各面接ごとに対策を万全にしてください。
SE社員に採用されやすい人の特徴は?
リクルートグループが社員に求めている人物像としては、当事者意識が強い、協調性がある、向上心がある、根気よく継続できることなどが挙げられます。
SE社員は顧客と直接接する職種なので、より協調性やチームワークが求められるのです。リクルートではチームで協力して全体のパフォーマンスを上げることを重要視しているため、競争心が強く周りを出し抜いてでも自分が一番になりたいと思っている人はリクルートのSE社員には向いていません。
人には誰しも競争心がありますし、そういう人ほど個人としての営業成績は良いことも多いです。ただし、チームや会社としてパフォーマンスを高めるためには、個人としてだけでなくチームとしての意識も重要といえます。
SE社員として転職するのは難しい?
リクルートは倍率が高いので、転職は難しいです。特に、近年は転勤をしたくないと思っている方も多い傾向にあることなどからも、さらにSE社員の需要は高まっているでしょう。転職を成功させるためには、面接対策が重要です。面接ではその人の内面を把握するための質問が多くされる傾向にあり、表面的な答えを用意しておくだけでは採用されるのが難しいです。しっかりと自分の内面を伝えられるように準備する必要があります。
リクルートSE社員に転職するコツは?
リクルートのSE社員に転職するには、まず自分のことをきちんと分析して把握しておかなければいけません。リクルートの面接では内面や人物像などを深く把握するための質問をされるため、過去に経験したことやそこから学んだこと、自分の特性や強みといった部分を洗い出して整理しておきましょう。面接で自分をよく見せようとして本心とは違うことや誇張して話す人もいますが、そういった小手先の工夫はすぐに見抜かれてしまいます。
リクルートのSE社員になってどんなことをしたいのか、どういう魅力があってリクルートのSE社員を希望しているのかなど、今後のビジョンを明確に示すことも大切です。自分の気持ちをきちんと言葉にし、分かりやすく伝えるスキルが求められます。リクルートの選考は良くも悪くも面接に重点が置かれているので、しっかりと対策をした上で面接に臨めば採用される確率は高まるでしょう。
リクルートの基本情報
最後に、リクルートの基本情報について紹介します。面接では、リクルートについてどのくらい把握しているのかも重要です。しっかりと基本情報を頭に入れてから面接に臨むようにしましょう。
会社概要
会社名 | 株式会社リクルート |
本社所在地 | 東京都千代田区丸の内1-9-2
グラントウキョウサウスタワー |
代表取締役社長 | 北村吉弘 |
設立 | 2012年10月設立
2018年4月、現在の株式会社リクルートに商号変更 |
資本金 | 3億5千万円 |
株式 | 東証一部 |
事業内容
リクルートでは、暮らしに身近なさまざまなサービスを提供しています。もっとも有名なのはリクナビやリクナビNEXT、リクナビ派遣といった就職や転職に関する情報サイトの運営です。パートやアルバイトの求人を主に取り扱うタウンワークやフロムエーナビ、再就職や転職支援を行っているリクルートキャリアコンサルティングなどもあります。
その他にもリクルートグループでは、中古車を中心に車の購入や買い替えに関する情報を提供するリクルートカーセンサー、ブライダル関連の情報を提供するリクルートゼクシィナビ、中立な立場でリフォーム会社を紹介するサービスを提供するホームプロなど、さまざまな事業を行っています。その企業で働きたいかによっても面接の対策方法などは変わるため、しっかりと準備をしてください。
リクルートのSE社員を目指すならサムライソウル
リクルートのSE社員への転職を考えている方は、サムライソウルにご相談ください。サムライソウルにはリクルートグループ出身のコンサルタントが在籍しており、転職活動を徹底的にサポートしています。リクルート各社の経営戦略や経営理念、企業文化を深く理解しているからこそ、求職者に対して適切なアドバイスを行うことが可能です。
特に面接対策には力を入れていて、単にこういう質問にはこう答えれば良いと教えるのではなく、どういう意図があってその質問を投げかけたのかを詳しく解説し、その上で自分の体験や気持ちを言語化する手助けを行っています。リクルートの面接対策でお悩みの方は、ぜひ下記のフォームからお気軽にお問い合わせください。
まとめ
リクルートのSE社員は地域や職種を限定した正社員のことで、1つの地域に特化して長く働き続けられる職種として注目されています。リクルートのSE社員になるのは簡単なことではありませんが、しっかりと面接対策を行っていれば内定も視野に入れられるでしょう。
リクルートのSE社員への転職をお考えの方は、ぜひサムライソウルをご利用ください。リクルート出身のコンサルタントが内定までサポートいたします。