ラクスへ転職するには?年収や転職難易度・面接のポイントまで詳しく解説
国内トップクラスのSaaS企業、株式会社ラクスは、2023年7月時点で12期連続増収を記録したりと、急成長している企業です。ラクスは中途採用を積極的に行なっている企業ですが、企業情報や年収目安などを事前に知っておくことで、自分の理想に近い職場なのか理解できるでしょう。
この記事では、ラクスに転職するポイントや平均年収、働きやすさなどをご紹介します。
目次
ラクスに転職するポイント
ラクスはフィールドセールスやエンジニア、マーケティング、カスタマーサクセス、管理部門など、さまざまなポジションで採用活動を行っています。本社は東京にありますが、本店は大阪にあるので、ほとんどのポジションが東京・大阪で募集されているのが特徴です。フィールドセールスは日本全国の拠点で募集されています。
急成長していることから、即戦力となる人材を集めており、中途採用を積極的に行っています。30代の人が多く活躍しているので、30代または20代後半の方は職場の雰囲気に慣れやすいでしょう。
ラクスの会社概要
会社名 | 株式会社ラクス |
本社所在地 | 〒151―0051東京都渋谷区千駄ヶ谷5-27-5リンクスクエア新宿7階 |
代表取締役 | 中村崇則 |
設立 | 2000年11月1日 |
資本金 | 3億7,837万8,000円 |
売上 | 273億円(2023年3月) |
特徴
ラクスは、クラウドサービスを提供する東証一部上場企業であり、中小企業に対して経費精算システムや、メール配信サービスなどを提供しています。
ラクスは国内シェア率1位の経費精算システム『楽楽精算』をはじめ、『メールディーラー』や『楽々勤怠』など、多数のSaaS型サービスを提供しています。システム導入企業は8万社を超え、2023年7月時点で12期連続増収を記録しました。
ラクスの事業内容
ラクスの事業内容について、詳しく紹介していきます。
ラクスの主要事業は経費生産・販売管理等のバックオフィス業務を効率化させるクラウドサービス事業です。自社企画・開発のシステムなので、常に使いやすさを追求し、開発が行われています。また手厚いサポート体制があるので、中小企業が導入しやすいシステムが整っています。
その背景には、ラクスが創業初期からカスタマーサクセスを重要視していることが関係していると言えるでしょう。ラクスでは、中小企業の業務効率化の実現を顧客の成功と定義し、ITによる業務支援を行っています。
また、ラクスでは、ITに関わるクライアント支援のために、Webインフラを中心に、専門技術に特化した人材育成、ラクスパートナーズというIT人材事業も行っています。
ラクスの業績
決算期 | 売上高 | 営業利益 |
2019年3月期 | 約87億円 | 約14億円 |
2020年3月期 | 約116億円 | 約11億円 |
2021年3月期 | 約153億円 | 約38億円 |
2022年3月期 | 約206億円 | 約15億円 |
2023年3月期 | 約273億円 | 約16億円 |
ラクスは2023年7月時点で12期連続増収を記録し、売上高・営業利益も年々増加しています。SaaS企業の中でもトップクラスの成長率で、各業界から注目をあつめています。
リモートワークが浸透し、中小企業でもDX推進が積極的に行われているため、今後の業績も期待できます。
将来性
主要事業であるクラウド事業の主力製品「楽楽精算」や「楽楽明細」は、国内シェアNo.1を誇り、今後も中小企業をはじめ、多くの企業が利用し続けると考えられます。
2022年3月期から翌5年間で、売上高CAGR(年平均成長率)27%~30%の成長を中期経営目標としてかかげており、2023年現在はすでに計画通りの成長率を記録しています。企業の成長に伴い、2020年5月には平均4.5%、2021年5月には平均6.8%の賃金引き上げも行いました。
ラクスの年収
ラクスの第23期有価証券報告書によると、平均年収は643万円ほどです。サラリーマンの平均年収が400万円〜450万円ほどなので、一般の会社員よりは年収が高いといえるでしょう。
ラクスが公開している採用情報によると、職種別の年収目安はフィールドセールスは520万円〜735万、カスタマーサクセスは520万円〜735万円、エンジニアリングマネージャー1,000万円〜1,150万円ほどとなっています。
給与改定により、どのポジションも数年で年収目安額が高くなっていますが、職種やポジションによって年収が大きく異なるので、応募したい求人をよくチェックしておきましょう。
ラクスの働きやすさ
転職の際に働きやすさやワークライフバランスを考慮したいという人のために、ラクスの福利厚生やワークバランス、勤続年数について、解説いたします。
福利厚生
ラクスの福利厚生は以下の通りです。
- 各種社会保険完備
- 完全週休2日制、祝日休
- 年次有給休暇、慶弔休暇あり
- 従業員持株会
- 家族手当(※管理職は支給対象外)
- 私服通勤
- タイムリーシフト制度/マンスリーシフト制度
- 看護休暇
- ベビーシッター補助制度
- バックアップ休暇
- 社内サークル
- 社内交流イベント
ラクスは完全週休2日制で祝日も休みがとれる会社です。さらに、有給休暇消化率は、93.2%を超え、仕事とプライベートの時間をそれぞれ確保できる仕組みが整っています。
また、20を超える社内サークルが各拠点にあり、社員同士の交流も活発です。
ワークライフバランス
休日 | 完全週休2日制 |
勤務時間 | 9:00〜18:00 |
平均残業時間 | 約20時間 |
フレックス制度 | なし |
リモートワーク | あり |
時短勤務 | あり |
ラクスは、子育て世代のために、ラクスマイルという独自の選択型就労制度を設けています。子供の送迎に合わせて出勤・退勤時刻を設定したり、時短勤務に合わせた評価基準スタイルに変更することができるので、仕事とライフイベントの両立が比較的容易です。
また、フレックス制度は導入していないものの、1ヶ月単位で始業時間を選べるマンスリーシフトや1日単位で始業時間を変更できるタイムリーシフト制度を導入しています。
従業員の平均勤続年数・離職率は?
ラクスの平均勤続年数は約3年で、離職率は5%前後です。入社1年以内の定着率は95%~98%と、かなり高いといえるでしょう。毎月、上司と一対一での面談があり、進捗や能力開発のポイントについてなどを、お互いに確認することができます。
また、入社から半年後には、人事担当者とのキャリア面談が行われ、ギャップを感じていないかなどを相談することが可能です。キャッチアップに問題がないか、職場環境に対する不満や困りごとがないかなどを、具体的に相談できます。
福利厚生が充実しているうえ、子育て世代にも優しい社風なので、仕事を続けやすい環境が整っているといえるでしょう。
ラクスのやりがい・社風
社風・やりがいは、転職時にチェックしておきたいポイントの一つです。ラクスに転職することで、やりがいを感じることができるのか、どのような社風なのかを解説していきます。
やりがい
ラクスは、Great Place to Work® Institute Japanの調査による2023年版日本における「働きがいのある会社」ランキングでベスト100に選出されています。6年連続選出されており、過去5年間は中規模部門での選出でしたが、従業員数が増えたことにより2023年は大規模部門での選出となりました。
この結果が示すように、ラクスは従業員の満足度が高く、働きがいを得やすい会社です。成果を出すことができれば、年齢に関係なく評価される仕組みが整っているため、やりがいを感じられます。
社風
ラクスは『楽々精算』やIT人材事業など、既存事業を最大限に成長させつつ、新しい事業も積極的に行うなど、挑戦を恐れない企業です。そのため新しいことに積極的にチャレンジし実績を残すことで評価される傾向があります。
やみくもにチャレンジするのではなく、目的を踏まえて検証を繰り返し、効率性や成果を出せる確率が上がるように、PDCAを徹底することを重要視しています。
どんどん新しいことに取り組みたい人、自分を成長させたい人は満足な仕事が行えるでしょう。
ラクスの評判・口コミ
- 営業/在籍2年目/女性
中途採用の場合は即戦力性が求められるので、教育や研修に期待し過ぎるとギャップから戸惑うこともあります。自分から学んでいける姿勢がないと厳しいと思います。
- システム開発/在籍5年目/男性
論理的思考・PDCAサイクルを重視する社風で、管理職は納得の人材だといえる人がそろっています。しっかりと自分の仕事が評価される企業です。
- システムデザイン/在籍3年目/男性
男性でも3ヶ月の育休を取ることができます。子どもがいる方でも、家庭と仕事のバランスを取れます。
口コミや評判を見てみると、「評価が適切」、「福利厚生が充実している」など、満足しているのが分かります。しかし、急成長している企業なこともあり、中途採用者には即戦力を求めている傾向があります。自分から積極的に学び、いち早く即戦力として力を発揮する必要があるでしょう。
ラクスの中途採用で募集がある職種は?
ラクスは中途採用が多い企業です。2021年3月期には193名、2022年3月期は350名(見込み)の中途採用実績があり、2023年からは中途採用枠を1.5倍に増やし500名募集すると発表しています。
募集職種はさまざまですが、その中から3つピックアップして紹介していきます。ラクスへの転職の参考にしてみてください。
サーバーサイドエンジニア
サーバーサイドエンジニアは、開発進捗の管理やタスクアサインなどのチームリソース管理や開発生産性などのチーム状態の把握、早期アクションによるPDCAサイクル推進を行います。
また、仕様書や設計書のドキュメント作成、コードレビューの品質確保も行うなど、組織をリードする主要ポジションです。求める人材の必須条件は以下の通りです。
- Webアプリケーションの工程の経験
- 設計、コードレビューの経験
その他、要件定義の経験やユーザーや、サポート部門からの問い合わせ対応スキルがあると歓迎されます。
Webマーケティング
Webマーケティングは、Web帳票発行システム「楽楽明細」のWebマーケティングを担当します。サービスの認知度アップや販売数増加を目標としたプロモーション、販売促進施策の企画を行うポジションです。求める人材の必須条件は以下の通りです。
- 事業会社、もしくは支援会社でのWebマーケティング経験
- 顧客志向で施策運用を行ってきたご経験
Webマーケティングについての知識がある、現場での経験があるという場合は、大きなアピールポイントになります。
インサイドセールス
メール共有・管理システム「メールディーラー」、もしくはクラウド型メール配信システム「ブラストメール」のインサイドセールスを行う仕事です。経験や適性によっては、その他の商材のインサイドセールスを行うこともあるとされています。インサイドセールスの応募の必須条件は以下のとおりです。
- 大卒以上
- 法人営業経験(有形・無形いずれでも可)
その他、インサイドセールスの業務経験やITサービスの提案営業経験をお持ちの方は、特に歓迎されています。
ラクスへの転職は難しい?
ラクスは国内トップクラスのSaaS企業です。中途採用枠が多いとはいえ、転職は簡単ではありません。
転職難易度について、みていきましょう。
ラクスの転職難易度
年度 | 採用率 | 中途採用者数 / 全採用者数 |
2019年3月期 | 75.0% | 99名 / 132名 |
2020年3月期 | 88.7% | 172名 / 194名 |
2021年3月期 | 91.9% | 193名 / 210名 |
2022年3月期 | 96.93% | 348名 / 359名 |
ラクスは中途採用率が高く、近年では全採用者数のうち9割以上が中途採用者となっています。
しかし、急成長しているSaaS企業として注目を集めているうえ、ワークライフバランスが実現しやすい企業として、転職希望者からの人気も高いため、転職難易度は高いといえるでしょう。企業側も即戦力となるような人材を求めているため、十分なスキルや経験が重視されています。応募する職種の要件をしっかりチェックし、必要スキルを確認しておきましょう。
条件に当てはまる人材であれば採用される可能性は高いです。面接でスキルや経験をアピールできれば、採用につながりやすいでしょう。
ラクスの就職偏差値・採用大学
ラクスの就職偏差値や採用大学として、参考になるデータは公開されていません。新卒採用が少ないこともあり、採用大学実績データも公開されていませんが、口コミによると学歴フィルターは無いと考えて良さそうです。
学歴よりも、求められているスキルを身につけ、即戦力のある人材として認めてもらえるよう、企業研究や自己分析をすることが採用への近道といえるでしょう。
ラクスの面接の傾向と対策
ラクスへの転職のためには、面接の傾向や対策を知っておくことも大切です。面接の傾向や対策を知って、転職を有利に進めていきましょう。
選考フロー
ラクスの選考フローは以下の通りです。
- 1次面接
面接では、志望動機や保有しているスキル、経験などについて質問されます。一般的な質問が多いので、しっかりと答えられるように準備しておきましょう。
- 最終選考
最終選考は、役員クラス・部長との面接が行われます。和やかな雰囲気で進められますが、企業と合う人材かどうかをチェックされるため、ラクスのミッションや行動指針を事前にしっかり確認しておくと安心です。
面接の傾向
ラクスは2022年3月期〜2026年3月期の5年間で、売上高27%~30%のCAGRで成長することを中期経営目標と設定し、チャレンジしています。また、同目標の最終年度である2026年3月期の当期純利益100億円、純資産200億円の実現も目指しています。
このように。ラクスはSaaS企業の中でもトップクラスの成長率を維持し、急成長している企業です。成長戦略を理解し、自分がラクスの中で何ができるのか、明確に伝えられるようにしておきましょう。
面接では、前職で得た経験や取得している資格などを聞かれることが多いようです。自身の経験や習得しているスキルが、ラクスの成長に貢献できるのかを意識して答えると良いでしょう。
中途採用サイトに掲載されている先輩社員のストーリーをチェックすると、社風やミッション、必要とされているスキルが見えてきます。面接時には参考してみると良いでしょう。
志望動機
ラクスの面接では志望動機も質問されることが多いです。スラスラと答えられるように準備しておきましょう。
志望動機の例としては、ラクスの製品で中小企業の業務効率化や成長支援を行えることにやりがいを感じることや国内シェア率No.1ソフトの開発に携われること、成長率の高い企業の中で働くことで、やりがいを感じたいことなどがあげられます。具体的なエピソードと交えて、志望動機を練り込みましょう。
ラクスへの転職に関わるQ&A
ラクスの転職の際に、疑問を感じることもあるでしょう。ここでは、ラクスへの転職に関する質問にまとめてお答えしていきます。
ラクスに向いている人は?
ラクスは、設立から20年実質無借金経営を続けている企業です。自己資本比率も高く、安定的な企業といえるでしょう。そのうえCAGR30%を達成し、2026年までの5カ年計画では、さらなる成長に挑戦しています。
安定的でありつつ、将来性のある企業で働きたいという方におすすめの企業といえるでしょう。
現在ラクスでは10のサービスを展開しており、うち5つのサービスは売上高10億円以上を記録しています。フラットで職種間の壁が無い為、顧客ニーズを共有、反映したサービス展開ができるのが強みです。サービス開発はすべて内製のため、スピード感を持ってグロースできます。新しいサービスの開発もやりがいを感じやすく、新たな挑戦をしたい方におすすめの企業です。
ラクスへの転職で求められるスキルは?
ラクスへの転職で求められるスキルは、プログラミングスキルやWebアプリケーション開発経験などIT系のスキルです。営業やカスタマーサクセス部門では、一般的なビジネススキルやコミュニケーション能力が求められます。
ラクスは求職者に求める人物像として以下の条件をあげています。
・課題に対して定量的に考え、PDCAを回すことができる
・受け身ではなく自身で考え行動できる
・新しいことを学ぶ姿勢を持っている
社風としてPDCAを回しチームで仕事を進めることを非常に重視しているので、ロジカルシンキングも重要なスキルといえるでしょう。
ラクスに家賃補助・退職金制度はある?
ラクスには家賃補助・退職金制度はありません。その分、有給が取得しやすかったりと、ワークライフバランスを実現しやすい福利厚生制度が充実しています。
ラクスは学歴重視?
ラクスでは、学歴より職歴を重視し、即戦力となる人材を求めています。学歴よりも前職で得たスキルや自己研鑽で身につけたスキルを重視し、採用活動を行なっている傾向が顕著です。
ラクスへの転職ならサムライソウル
ラクスは将来性も高く、福利厚生もしっかり制定されているので、比較的働きやすい職場です。即戦力が求められるので転職する際には、しっかりと自分のスキルや経験をアピールするようにしましょう。
サムライソウルはSaaS企業への転職に強く、求職者はプロのコンサルタントによるサポートも受けられます。豊富な実績から蓄えられたノウハウを元にした面接対策サポートも行います。ラクスへの転職をお考えなら、サムライソウルをご検討ください。
監修者情報
粕谷暢司(Yoji Kasuya)
2005年青山学院大学卒業後、新卒で株式会社リクルートに入社 。
人材領域の法人営業を経て、新サービス開発を担当する部署へ。
2つの新サービスの立ち上げを経て2013年にリクルートを卒業後、2014年株式会社サムライソウル設立。
人材業界に20年近く身を置き、1万人以上の次世代を担うビジネスパーソンのキャリアと対峙。
企業の経営陣や事業責任者とのつながりを活かしたリアルで精度が高い情報提供と徹底的な選考対策を得意とする。
【転職支援実績】
・28歳 700万円(100万円アップ)
メガバンク(法人営業)→ メガベンチャー(法人営業)
・27歳 800万円
フィナンシャルアドバイザリー(コンサルタント)→ メガベンチャー(M&A担当)
・31歳 800万円(100万円アップ)
総合コンサルティングファーム(コンサルタント)→ メガベンチャー(事業企画)
・42歳 1600万円(600万円アップ)
Saas企業(セールスマネージャー)→ グローバルHRTech企業(ディレクター)
・37歳 1200+SO(200万アップ)
医療系スタートアップ企業 → WEB系スタートアップ企業(CFO)
・31歳 800万円(100万円アップ)
WEBサービス企業(UI/UXディレクター)→ メガベンチャー(UI/UXディレクター)
・32歳 850万円(50万円アップ)
大手通信企業(営業企画)→ WEB系スタートアップ企業(企画マネージャー)
・28歳 420万円+インセンティブ(-300万、インセンティブ付加)
大手証券会社(法人営業)→ 大手M&A仲介企業(M&Aコンサルタント)