人材不足の医療介護業界を情報インフラで支える エス・エム・エスキャリアで得られるキャリア価値
情報インフラを通じた医療介護の人材支援サービスを展開する株式会社エス・エム・エスキャリア。高齢化が進む日本社会において、慢性的な医療介護従事者の不足や、病床再編に伴う雇用の流動化が、医療介護領域での社会的課題となっています。質の高い医療介護サービス提供に向けて、エス・エム・エスキャリアが目指すこととは。代表取締役の長井利仁氏、介護キャリア事業本部 介護キャリアパートナー部部長の岩倉英明氏に話を伺いました。
株式会社エス・エム・エスキャリア
代表取締役 長井利仁氏(写真左)
介護キャリア事業本部 介護キャリアパートナー部部長 岩倉英明氏 (写真右)
―医療介護のキャリア関連事業に特化するエス・エム・エスキャリアの、大切にしている価値観・理念を教えてください。
長井:
当社は、それまで株式会社エス・エム・エスで運営していた医療介護の人材支援サービスを切り出す形で、2015年1月に設立されました。
事業を通じて実現したいのは、「従事者不足を解消する情報インフラを構築することで、質の高い日本の医療介護サービスの継続提供に貢献する。」という理念です。高齢化が加速する今、医療介護現場の人材不足は深刻です。テクノロジーの進化がいかに進もうと、この分野で求められているのは、目の前にいる利用者様、患者様をフィジカルに助ける力。だからこそ、人を必要としている現場の情報を、求職者に正しく伝える情報インフラが重要なのです。今後は、医療介護のみならず、福祉、保育まで領域を広げ、人材配置や地域の偏在を解消していきたいと考えています。
―看護師、介護士の紹介実績で高いシェアを誇る、エス・エム・エスキャリアの強さの理由とは?
長井:
人材紹介の情報インフラが少なかった2003年に、日本の労働人口減と高齢化に着目し、いち早くサービスを展開できた点は大きいと思います。医療介護の現場では、目の前で苦しんでいる方を助けることが最優先事項なので、情報にアンテナを張るITリテラシーにまでパワーをかけられない現実がありました。そこで、私たちができるだけ多くの情報を持ち、双方に対して最適な選択肢を提供することが、人材不足で逼迫した現場を救うことになるのではないか。そんな思いでコツコツと紹介案件を積み上げてきたことが、事業所、求職者双方からの信頼につながっているのだと思います。
岩倉:
社内でも、「お客様に対して嘘をつかない」という営業姿勢は徹底されています。「誠実、情熱、プロフェッショナル」という3つのマインドが浸透しており、営業成績や個人の実績のために、事業所と求職者をマッチングさせる、といったようなことが一切ないんです。無理やり契約に至るようなことがあれば厳しい処分が課されますし、そもそも社内オペレーションがそれをさせない仕組みになっています。
私たちの仕事は、「人を紹介する」ことが目的なのではなく、「医療介護の現場にいい人が入り、長く働くことで、その先にいる利用者様・患者様が幸せになる社会」を見据えています。しっかりとしたオペレーションに支えられ、真面目に愚直にその目的に向かうことが社会課題の解決と事業成長につながっていく。それを体現できていると思います。
―誠実さを保つために、社内ではどんな工夫をしているのでしょう?
長井:
経営理念やクレドなど、大切にすべき価値観の共有機会は、かなり積極的に設けています。毎日の朝会で、事業者と求職者がWin-Winとなる事例を紹介したり、社員総会でクレドや行動指針を改めて説明したり。会社として、どんな仕事のあり方を望み、何を望まないのかを明確に発信するようにしています。
新卒・中途採用メンバーの入社時研修でも、「数字の達成と求職者の意向が相反したとき、あなたはどうしますか」といった実例に基づいたワークを行います。どんな状況においても、優先すべきはお客様の納得感であるというキレイごとを徹底していこうと伝え続けています。
岩倉:
どの会社にもクレドはあると思いますが、こんなに大切にしている会社は珍しいと思います。「適正対価を伴った顧客価値の追求」「自らに向き合うことによる健全成長」「プロフェッショナルとしての自覚と責任」など、社会人として当たり前に大事にすべきことを言葉にしているのですが、マネジメント層のみならず、いちメンバーまで、きちんとこのクレドを軸に行動している。私も当社の前身であるエス・エム・エスに2014年に中途で入ったとき、ここまで浸透しているんだ!と驚きました。
エス・エム・エスは、創業の頃から、「若いメンバーが集まる会社だからこそ、医療介護領域だからこそ、誠実に行動していこう」と、クレドをすごく大切にしてきたんです。仕事のフィードバックの際も「クレドに沿っているかどうか」と評価軸がぶれないのは、当社ならではのカルチャーだと思います。
―エス・エム・エスキャリアで得られるキャリア価値とは?
岩倉:
自分の課題に向き合い、次に何をすべきか。逆算して行動に移す力が鍛えられます。
社内のオペレーションツールにより、KPI管理が非常に体系化されているんです。いち営業メンバーの行動進捗が1日、1週間、1カ月単位で可視化されるので、成果に対するアクション履歴を振り返り、やるべき行動を整理することができる。「このお客様へのフォローができていない」「求職者への連絡スピードをもう少し上げられる」などと、次に何をすべきかを教えてくれる指南書のようです。逆算して行動するスキルが身につくので、社会人としてどこでも通用する力につながると思います。
長井:
働き方としては、企業側への営業(RA)と求職者への紹介(CA)業務が分かれていない点も、一つの魅力だと思います。
RAとCAが別々の担当者の場合、「この企業を薦めてほしい」「この求職者が最適です」などと社内伝言ゲームが発生し、社内営業に時間とパワーが割かれます。でも、当社はヘッドハンターと同じように事業所(企業側)も求職者も一人で担当するので、社内調整が必要なく、事業所と求職者、双方をよく理解した上でマッチングを考えられます。双方を担当しているからこそ事業所側から新たな求人ニーズを引き出すことも増えますし、何よりも「誰かの役に立っている」と感じられるシーンが多くなる。それが、仕事の面白さにつながっていくと思います。
―エス・エム・エスキャリアで実現できる働き方とは?
岩倉:
仕事もフルで頑張りたい。でも自分の人生も大切にしたい。どちらも追い求めたい人には最適な環境だと思います。
人材紹介業は夜の面談が多いので、毎日定時に退社するというのは正直難しい現実があります。ですが、20時半には完全退社を徹底しており、会社支給の携帯電話やパソコンの持ち出しは禁止。土日出勤も99%ありません。どうしても必要なときは、その理由を明記し、上長に承認されなくてはいけません。バリバリと働いたあと、産休・育休で離れてまた戻るメンバーも多く、キャリアとプライベートを両立させられる環境があります。
長井:
業務時間が限られているからこそ、効率よくパフォーマンスを上げなくてはいけないので、日中はみんなものすごく忙しい。長時間働くからよしとするカルチャーは一切ありません。オンオフをはっきりさせて働くことは、長いキャリアを築く上で大切だと考えています。
―評価制度で工夫していらっしゃることはありますか?
長井:
シンプルに営業成績で評価を決めています。一番フェアに評価してくれるのは事業所や求職者をはじめとした“市場”である、という考えがベースにあるからです。
チームリーダーに関しては、個人の営業成績に加え、チームでの目標達成度も評価に入れている部門もあります。
―今後の採用に向けて、どんな方に来てほしいと考えていますか?
岩倉:
まずは素直な方。変化に対応し成長する上で、素直さはもっとも大切な要素です。
また、活躍しているメンバーを見ていると、みんな「自分がどうありたいか」が見えているなと感じます。目標達成したいのは何のため?と聞いたとき、「こんな自分になりたいから」「社会をこう変えたいから」など、先にあるゴールに向けた通過点として目標達成をとらえている。目指す先があることが、前に進む原動力になっている。これから当社にジョインしていただける方にも「エス・エム・エスキャリアで頑張りたいのはなぜか?」を自問して、自分なりの答えを見つけてほしいと思います。
長井:
当社には医療介護業界外から来る方が多いので、岩倉のいう素直さと、柔軟な姿勢は不可欠です。業界ごとの常識、非常識があるので、新たな業界慣習に驚くシーンも出てくるでしょう。「今までの業界はこうだったので、こうすべき」という考えから一度離れて考えなければ、前に進めないこともある。変化を受け入れ、よりよくするために動ける前向きさ、好奇心はとても大切だと思います。
また、活躍し続けるために「回復力」も重要です。人を相手にしているので、もうすぐ契約というフェーズで案件が消失することも往々にしてあります。そのたびに自信喪失して動けなくなっていては進めません。「そういうこともあるよね」と自分を回復させる力、周りのせいにせず「自分のどの行動を改善すればいいのか」と次へのヒントに結びつける力を求めたいですね。
当社の仕事の一番の魅力は、いい人が入り、その事業所が成長していく喜びを感じられるところだと思います。しかも、携われる事業所数は無限大で、成長プロセスを一緒に歩む醍醐味があります。
今後は、就業支援以外にも高齢化社会におけるQOL(生活の質)向上に貢献できないか、未病、予防の新たな領域にもチャレンジをしていきます。一緒に世の中をよくしていきたい。そんな志に共感いただける方にぜひお会いしたいと思っています。