組織の要!リクルートのマネージャーの仕事
こんにちは、サムライソウルの粕谷です。
今回は、リクルート社内でも意外と知られていないマネージャーの仕事についてお話したいと思います。
マネージャーの仕事は、営業や企画、エンジニアといった職種によって異なる部分もありますが、職種を問わず共通して求められる役割やスタンス、仕事の中身についてご紹介しましょう。
ちなみにリクルートのマネージャーは社内ではグループマネージャーの略でGM(ジーエム)と呼ばれています。
マネージャーの役割
リクルートにおけるマネージャーとは、一般的な会社のいわゆる課長職のことを指します。
主任や係長といった役職はリクルートには存在しないため、最もメンバーに近い役職者がマネージャーとなり、通常各グループに1人マネージャーが配置されています。場合によっては、複数グループを1人のマネージャーが兼務することや、部長とマネージャーを兼務することもあります。
またリクルートにおけるマネージャーが見るメンバーの数は、組織によって異なりますが、10名~20名くらいのグループをマネジメントするのが多く、人によって
30名、40名規模のメンバーを見るということもありました。
リクルートグループ各社においては、年齢を問わず、実力と本人の意思によってマネージャー登用への道が開かれています。
少し話がそれますが、マネージャーという管理職は目指さず、あくまで現場で高い専門性や実力を発揮するハイプロというキャリアを築く道もあるため、マネージャーになりたいという本人の希望も大事になってきます。
マネージャーというと、上層部と現場をつなぐ中間管理職で権限はあまりなく、上には怒鳴られ下からは突き上げられ板挟みというようなイメージを抱かれる方も多いかもしれませんが、リクルートのマネージャーは違います。
事業や各部の戦略・方針と接続することは必要ですが、どんな職種でも自グループ内の戦略・戦術を描くことを求められるため、裁量権は大きくなります。
メンバーそれぞれの特性や欲求を尊重しながら、その力を最大化して組織の目的につなげ、任されたマーケットに価値を提供し続けることが各マネージャーに期待されています。異なる個人の欲求を尊重しながら組織の目的に接続し、組織としての力を最大化するところに面白さと難しさがある、やりがいの大きな仕事だといえるでしょう。
マネージャーの仕事
では、マネージャーは具体的にどんな仕事をしているのでしょうか。
職種によって日々の仕事内容は変わりますが、どんな職種のマネージャーでも、大きく分けて下記のような仕事を行っています。
(1)グループ運営
グループ内でチームを分けたい場合などは、その組織体から設計することができます。同様に、どんな会議をやるのか・やらないのかといったことも、マネージャーが決めることができます。
また、事業戦略や部戦略を理解し、噛み砕いて経験値の異なるメンバーに自分の言葉で説明するのも大事な仕事です。
(2)戦略策定、浸透、推進
マネージャーの仕事の中で、最も大きなウェイトをしめるのが戦略策定です。
リクルートでは、月間・クオーター(四半期)・年間・3カ年といった単位で業務を回したり計画を立てたりしています。
そのため、短期だとクオーター、長期だと3カ年(企画系職種の場合)といったスパンでの戦略策定が必要となります。
また、立てた戦略がうまくいっているのかをどうやってモニタリングするのかを決め、部長や経営ボードが健康診断をできるように数値を計ることも行います。
実際に手を動かすのはいずれもメンバーとなりますが、マネージャーは全体のシナリオを考え、戦略に必要なタスクを個人に割り振り、日々の個人の仕事の進捗を管理したり、相談に乗ってアドバイスをしていくことで戦略を推進していきます。
営業の場合は部戦略に基づいた戦術を担当するケースも多いようですが、マーケットデータや顧客データを分析して営業先の優先順位を決めたり、提案手法を考えたり営業ツールやトークを用意するといったことを行います。
企画やMPの場合は、長期的にどうサービスを展開していくのか、マーケットを攻めていくのかシナリオを考え、必要な商品サービスの開発を行います。エンジニアや商品企画の場合は、システム開発の案件会議などで開発の承認や工数管理などを行う場合もあります。
この戦略を推進していくために欠かせないのが、ミッションシートと呼ばれる各個人のミッションや仕事のウェイト、求める成果や評価ポイントなどを記したシートです。マネージャーは、戦略や個人の特性・欲求・育成計画に基づいて、まず各人にミッションを設定します。半期ごとにマネージャーが設計し、メンバーと相談しながらミッションを固めていきます。
(3)表彰、評価、査定
リクルートでは、成果をあげた個人やグループ、仕事を「褒める」ことが大事にされています。
表彰状の文言は、まるで手紙かのような長文であることが特徴的ですが、マネージャーや役職者が自ら書くのが通例となっています。
評価については、前述したミッションシートをもとにまずは個人が自身を評価しマネージャーと面談します。
次に、マネージャーが各個人の評価を行い、全メンバーの査定を行います。
その後、部のマネージャーが集まる査定会議が開かれ、部内の全マネージャーが、部内一人一人の半期評価に目を通して議論を行い、最終的な評価が決まります。
別グループのマネージャーや部長といった複数の人の目を通して最終的な査定が決まるため、「自分はマネージャーとそりが合わないから評価されない」というような偏った事態が起こらない制度が設計されています。
(4)勤怠管理
システムを通じて一人一人の労働時間を管理し承認するのも、マネージャーの役割です。
最近、世の中でも労働時間の長さが話題になっており、リクルートというと長時間労働でハードワークの会社というイメージが強いかもしれませんが、数年前から状況は改善し続けています。労働時間が基準よりも長くなってきたメンバーがいる場合は強制的に休みをとらせるなど、生産性向上・労働時間短縮には非常に気を配っており、様々な取り組みが行われています。
(5)部内ミッション
グループの業務に加えて、グループを越えて部として育成企画を立てたり、生産性向上に取り組むなど、その時々の重要テーマをマネージャー自らが担当するケースが多くあります。
(6)その他業務
リクルートグループでは、できるだけ多くの機会を創出するためにかなりの数の採用面接を行います。
そのため、各マネージャーは新卒採用や中途採用の面接官を担当することも多くあります。
私の元同僚の商品企画マネジャー経験者は、リクルートはただとりあえずなんでもやってみようという印象の会社に見られがちだけれども、場面によっては少し違うと話します。世の中をこう変えたい!こんなサービスを生み出したいという熱い想いだけではなく、戦略や商売の算段を事前にしっかりと組み立てないとなかなか先に進めないことも多いのだそうです。3年先を考えた時に、いま現在の儲け頭のサービスを回しながら、そのサービスの売上が落ちることになってでも新しいサービスを投入しないとこの先の未来はないという状況で、皆の合意を得るために非常に苦労した経験があると語ってくれました。
リクルートの社内でよく使われる「ロマンとそろばん」という言葉があります。理想を描いて大きなことを成し遂げるために、しっかりとした商売としての数字をつくる力を養うための実践の第一歩が、マネージャーの重要な仕事とも言えるのかもしれません。
(7)マネージャーの年収
以前、「リクルートの年収・給料を徹底公開!年収1000万円はいつ超えるのか?」の中でも記載しましたが、
リクルートのマネージャークラスの年収については、
年収900万~1500万円くらいの幅になり、最近では入社5年目や6年目の27歳、28歳でマネージャーになるという方が出てきているようです。
以上、今回はリクルートのマネージャーについて書き綴ってみました。
ただ、こと中途採用においては、いきなりマネージャーというポジションで転職される人は滅多になく、ミッショングレードとの関係性上、まずはリクルートの仕事に慣れてパフォーマンスが出るために、役職をつけずに入社してもらい、入社後の活躍をみて早ければ半年~1年でマネージャーのポジションに就いてもらうことが多いです。
また今までの役職がマネージャーなどの管理職だったから、管理職で入社したい、という方は、わたしの知る限り、採用面接時でリクルートとマッチしない、となってしまうことが多いので、マネージャーの仕事をしたいのであれば、入社後、早くパフォーマンスを出すことが一番の近道だと思います。
■リクルートへの転職希望者はサムライソウルまで
サムライソウルでは、リクルート出身者だからこそできる転職サポートがあります。
(1)リクルート出身者だからこそお話できること
―分社化したけど、どの会社がいいか?
―仕事内容は?
―社風は?
―面接の内容は?
実際に、新卒から8年間リクルートにいたからこそお話できることがたくさんあります。
採用面接官の経験もあるので、面接で何を聞かれるか?どこを見ているか?もお話できます。
(2)リクルート社内の豊富なネットワーク
転職に大切なのはネットワークだと考えています。
ある部署では必要ない方も、ある部署だと必要とされる、こんなことがつきものです。
リクルートのどの会社がいいか?どの仕事がいいか?キーマンは誰か?当社はきちんと把握しています。
またどのポジションを受けるにしても、迷った時は社員をつないだり、質問を聞く事などで対応することも可能です。
(3)最短距離での転職をお手伝い
リクルート各社の人事や現場責任者はかつての同僚も多く、より精緻な情報提供が可能です。
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