リクルートの平均年収・ボーナスは?事例と合わせて解説
大手人材関連会社であり、近年SaaSビジネスにも進出するなど、その事業領域を広げているリクルート。転職活動をする中で一度は入社を検討した方もいるでしょう。
人気企業でもあり企業規模も大きいため、年収が高いイメージを持っている方は多いですが、実際の評価制度や給与体系については知らない方も少なくないでしょう。
この記事では、「リクルートの給与システムが知りたい」という方に向けて、リクルートの平均年収や給与システムなどについて紹介した上で、働き方や待遇について幅広く紹介していきます。
目次
リクルートの平均年収・ボーナス
リクルートの平均年収やボーナスは実際に高いのかどうか、詳しく見ていきましょう。
平均年収
働く上で、年収はやはり重要な要素ですよね。リクルートの有価証券報告書では、平均年収は9,505,870円と記載されています。(2021年3月末日時点)これは、日本人の平均年収と比較すると、かなり高い数値といえるでしょう。
また、リクルートといっても、グループ企業内で給料には差がありますので、転職を考えている企業の採用条件などから年収を確認してみると良いでしょう。
ボーナス
リクルートでは、ボーナスは年間で月収の約4ヶ月分程度というのが一般的のようです。しかし、リクルートでは定期的に査定を行っており、その査定評価が高ければボーナスも増加します。査定次第では年収と同程度のボーナスをもらう社員も出現するため、ボーナスの幅はかなり大きいといって良いでしょう。
リクルートの給与はミッショングレード制
平均年収・ボーナスともに高水準となっているリクルートは、どのような給与システムになっているのでしょうか。ここでは、リクルートのミッショングレード制という給与体制について詳しく紹介していきます。
ミッショングレード制とは
ミッショングレード制とは、担っている業務や職務に等級をつけ、それに応じて給与が決まる仕組みです。この等級は半年ごとに見直されるもので、価値が高いと判断されている職務を担っている個人には高いミッショングレードが設定されます。
この制度の特徴は実力主義という点にあり、力のある社員には高いミッションが設定され、給与が高くなる傾向です。
ミッショングレード制は、2012年にリクルートが分社化したことを受けたことから各社で異なる部分はあるものの、この考え方は各社共通とされています。
ミッショングレードごとの年収(ボーナス含む)・給料
各グレードの給与はどのくらいなのでしょうか。今回は「R~」というグレードを用いて考えます。この制度では新卒を「R25」と設定し、そこから5刻みでグレードが用意されています。
なお、この給与体系の詳細については機密情報となっており、弊社で転職サポートさせていただく方に直接お話させていただく形です。
メンバー
メンバーレベルは、目安として6年目〜10年目ごろまでの間です。このレベルの年収レンジは420万円~900万円前後となっています。これに加え、グレードや査定の結果などで年収が上下します。
メンバーレベルでは年次や年齢によってある程度ミッションが決まっていることが特徴です。
マネージャー
マネージャーや部長クラスでは、年収レンジは900万~2000万ほどになります。このマネージャー層に到達するのは最短で27歳~28歳ごろであり、平均的には35歳~45歳くらいでマネージャーに到達します。
これはいわゆる課長職であり、部長職に到達するのは最短で30歳ごろです。
それ以降は執行役員・取締役となっていき、年収も2000万円オーバーとなりますが、最近は30代前半で執行役員になる人もいるので、年齢関係なく実力さえあれば年収を上げることができる環境といえます。
これに加えて営業職・スタッフ職はインセンティブがあるため、個人の頑張り次第で年収を上げることができるのは魅力的です。
査定評価によって給与は変わる
ミッショングレードが同じであっても、査定評価次第で給与は大きく変化します。これは、査定によって年俸に加算される率が変化するためです。
例えば、ミッショングレードR35の人が上位10%程度であるS評価がつけられたとします。
この査定を受けるとR35の年俸650万円に115%が加算されおよそ750万円の給与となります。これは、1つ上のミッショングレードであるR35+におけるA評価(プラス評価なし)と年収ベースではほぼ同じになります。
ただ、このような場合は翌年にミッショングレードそのものが上がるケースが多いようです。
給与体系も実力主義
これらミッショングレード制や査定などから分かるように、リクルートの給与は実力主義・成果主義です。ミッショングレードは基本的に1つずつ上がりますが、人によっては一気に2つもしくは3つ上がる人もいるようです。
もちろん役職や年収が高いのが一概に良いとはいえませんが、年功序列ではなくあくまで実力によって給与が決まるということは念頭に置いておいた方が良いでしょう。
ミッショングレードの事例
私自身、新卒からリクルートに入社して、このミッショングレードの中で生きてきました。今回は、当時の年収について、1つの事例としてお伝えしていきたいと思います。
入社1年目:年収450万円
今は新卒であっても企業によってミッショングレードが一律でないことがあると聞きますが、新卒社員は基本的にこのミッショングレードからスタートします。
2年目:年収600万円
ほとんどの人が2年目になるとともにミッショングレードが上がっていました。
4年目:年収700万円
同期でも早い人は3年目の下期に上がっている人はいましたが、入社6年・7年目でようやく上がる人もいるため、リクルートの実力主義が浮き彫りになるころです。
5年目:年収800万円
6年目:年収900万円
8年目:8年目になるとマネージャー(管理職)のミッショングレードを提示されましたが、私はマネージャーになる前にリクルートを卒業して、現在の会社を創業しているため、リクルートでのマネージャー職には就かずに離れてしまいました。
リクルートの働き方に関する疑問
年功序列ではなく実力主義が浸透しているリクルートですが、実力主義となるとやはりハードな働き方をイメージする方は多いのではないでしょうか。
今回は、リクルートへの転職サポートを行ってきた中で、よく質問を受けた以下の疑問について解消していきます。
- 福利厚生は?
- ワークライフバランスは?
- 退職金は?
他にも疑問点があるという方は、ぜひサムライソウルにご相談ください。
福利厚生は?
リクルートの中途採用サイトでは、以下のような福利厚生制度が導入されていると記載されています。
- Remoteワーク全社導入
- 特急料金支給(条件アリ)
- 独自の特別休暇(出産育児休暇・ケア休暇・ストック休暇)
- 育児との両立策(事業所内保育園・ベビーシッター・産婦人科オンラインetc.)
- アニバーサリー休暇
この他にも一般的な福利厚生制度は整っています。人材関連会社として成長したリクルートでは、働き方の多様性というコンセプトの元、さまざまな働き方を提供いしています。
ワークライフバランスは?
多様な働き方を提供しているリクルートですが、ワークライフバランスについてはどうなのでしょうか。リクルートで実際に働いている人の声として、以下のような声がありました。
- 残業の時間が管理されていて、定時で早く仕事を切り上げられる
- フルフレックスで自分の裁量で労働時間を決められる
このように、働き方に関しては自由な環境であることが分かります。早く帰っても咎められるような雰囲気ではなく、ワークライフバランスを確保しやすいといえるでしょう。
退職金は?
一般的に、退職金はある程度の年数を働かないともらえないものですが、リクルートでは契約社員でも3年間働けばキャリアアップ支援金として100万円がもらえます。3年間の勤務でも退職金がもらえるのは、これから独立やスキルアップを考えている人にとっては嬉しい制度ですよね。
総合職の場合は600万円〜1200万円程度と、約1年分の退職金がもらえるため、他の企業と比べると高額といえるでしょう。
リクルートの会社概要
リクルートの企業情報は以下の通りです。
商号 | 株式会社リクルート |
本籍所在地 | 〒100-6640
東京都千代田区丸の内1-9-2グラントウキョウサウスタワー 〈登記上本社〉 〒104-0061 東京都中央区銀座8-4-17 リクルート銀座8丁目ビル |
設立年 | 2012年10月1日(株式会社リクルートホールディングス設立時の分社化により設立) |
資本金 | 3億5千万円 |
代表者 | 北村吉弘 |
事業内容 | 国内のHR・販促事業及びグローバル斡旋・販促事業 |
売上額(メディア&ソリューション事業) | 6720億円(2020年4月1日~2021年3月31日) |
事業内容
大手人材関連会社として発展したリクルートでは、以下の3つの事業を中核としています。
①HRテクノロジー
HRテクノロジー事業は、IndeedやGlassdoorなどの求人検索プラットフォームの運営を中心に事業を展開しています。
②メディア&ソリューション
メディアソリューション事業は、販促領域と人材領域の2つにおいて事業を展開しています。
販促領域は、日本国内において住宅や美容、結婚、旅行、飲食、その他さまざまな分野において集客や顧客管理など幅広いソリューションを提供している事業です。
人材領域では、就職活動をする学生向けプラットフォームであるリクナビや転職活動を行う社会人向けのリクナビNEXTなどを運営しています。
③人材派遣
人材派遣事業は、国内派遣領域及び海外派遣領域で構成されており、事務職派遣や製造業務などの人材派遣サービスを提供しています。国内派遣領域ではリクルートスタッフィングやスタッフサービス・ホールディングス、海外派遣領域では北米のStaffmark Groupや欧州のADVANTAGE UK LIMITED、豪州のChandier Macleod Group Limitedなどを通じてサービスを提供しています。
業績
以下がリクルートホールディングスの3年間の業績です。(100万円)
この表を見ると、ここ3年間が収益はおおむね横ばいであることが分かります。このように業績が安定していることは、コロナ禍で大きく変化する社会のニーズに合わせて変化し対応してきたことを示しています。
2019 | 2020 | 2021 | |
収益 | 2,310,756 | 2,399,465 | 2,269,346 |
営業利益 | 239,814 | 206,011 | 162,823 |
親会社に帰属する当期純利益 | 174,280 | 179,880 | 131,393 |
将来性
リクルートの将来性は非常に期待できるといえます。リクルートは、人材領域では業界No.1企業として安定的な地位を保っています。さらに、その現状に満足するのではなく新たなサービスを開発しているのです。その変化を求める姿勢は、働き方改革の素早い導入や既存制度の改廃などから伺い知れます。
このように、安定した地位を保ちながらも常に変化を求めチャレンジするリクルートは、今後も時代の変化に合わせて大きく成長していけるといえるでしょう。
リクルートへの転職希望者はサムライソウルまで
サムライソウルにはリクルート出身者が多数在籍しているため、他では知ることができないリクルートの詳しい内情までお話できます。給与体系や査定評価の詳細などを知りたいという方は、ぜひ下記のフォームからサムライソウルにご相談ください。
まとめ
人材関連領域を中心に販促領域などにも進出しているリクルートは、総合職の平均年収が1,300万円程度と非常に高いです。
同社の給与体系はミッショングレード制という仕事の出来具合によって高いミッショングレードが与えられる制度を取っています。この制度から分かるようにリクルートは実力主義で、仕事ができる人はどんどん給料が上がる仕組みになっています。
ただ、働き方について「多様な働き方」を掲げており、育児制度や休暇制度が充実しています。上昇志向が強い・自分の力を試したいという方は、リクルートへの転職に挑戦してみてください。リクルートへの転職が不安という場合には、ぜひサムライソウルにご相談ください。