【SaaS企業・社員インタビュー vol.5】株式会社wevnal 前田康統 -専門を「極めて」いく第二の創業期-

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今回は、「SaaS企業・社員インタビュー」の第5弾として、株式会社wevnalの取締役副社長兼COOを務められる前田康統氏に、株式会社wevnalの魅力や現在の仕事内容、こんな人にwevnalに来てほしい、など、ざっくばらんに語っていただきました。

転職企業・転職業界を考えるときの参考にしてみてください。

(聞き手・サムライソウル編集部)

■前田康統氏のプロフィール

株式会社wevnal 取締役副社長兼COO
1984年東京都生まれ。
2008年よりGMOアドパートナーズ株式会社へ入社。
2009年より沖縄ツーリスト株式会社へ転職。
2011年に株式会社wevnalを設立。
2015年からベトナムと日本の往復生活を行い、オフショアラボ開発のチームの指揮を執る。
2017年Microsoft Innovation Award 2017でファイナリストとなる。
その後マーケティング型チャットボット「BOTCHAN」の開発を行い日本での提供を始める。

 

「1つのことに熱中すること」「お金を稼ぐ楽しさ」に気づかせてくれた学生時代

サムライソウル編集部
ーー前田さん、この度はインタビューの御協力ありがとうございます。最初に、前田さんはどんな学生だったのか教えてください。

前田さん
一言で言えば「ダンス・イベント企画ばかりの」学生時代でしたね。勉学とは程遠い生活ばかりでしたが、大学の系列の高校時代に先輩のつながりでブレイクダンスにハマり、ダンス三昧の高校生活を送るようになりました。その報いなのか内申点が足らずに大学に内部進学ができず、一浪の後に系列ではない別の大学に受験をして進学をしました。

大学では、当時の大学教育で流行していた「現代社会で活躍する人材を育てるべく、情報・プログラム教育を推進する」カリキュラムの大学で、1人1つPCが支給されて情報環境やプログラムなどに馴染むことができました。代返ができるようなカリキュラムではなかったので、そこで割とガリガリと勉強していました。

 

ーーガリガリと勉強されて、就職活動も学んだことに関連する職種でされたのでしょうか?

前田さん
授業だけの生活になってしまうことは当然なかったですね。大学時代も引き続きダンスに熱中していました。クラブなどを借り切ってダンスイベントのオーガナイザーをするようになり、プロ意識をもってお客さんにお金を払っていただくイベントのクオリティを追求していきました。その活動の中で「お金を稼ぐ」「自分の手掛けたものでお客さんに満足してもらう」ことの楽しさをおぼえるようになり、そこから自分の方向性が少しづつ見えてきましたね。

就職活動は、「稼げる、キラキラした仕事」ということを軸に、学生の目線でキラキラして見えた広告代理店を受けていき、2008年に、メディアレップ事業を行なっているGMOアドパートナーズにご縁があり入社しました。メディアレップとは、電通や博報堂など大手広告代理店にWeb上の広告枠を提供する業務で、当時は「大手の広告代理店の人とつながりを作ってそこで引き抜いてもらいたい」という転職ありきの不純な動機も正直ありました。

最初はメディアレップ事業を数ヶ月やっていたのですが、社内でSEOのノウハウコンサルのキャッシュビジネスが新たに立ち上がり、電話のセールスを立ち上げを手掛ける経験をさせてもらいました。

2009年には、サービスを使う側の経験をしてみたくて、当時のお客様であった沖縄ツーリストのICT戦略室に転職し、ECサイトの運営を行なう中でインターネット広告運用や戦略立案、また自社でのSEO対策等を含めたhtml等を学び、経験させていただきました。

 

wevnal起業の決め手は1社目時代の仲間の能力の高さへの信頼

ーー沖縄ツーリストにいらっしゃった後に2011年にwevnalの起業をされるわけですね。起業された経緯を教えてください。

前田さん
1社目の経験でも2社目の経験でも感じていたことなのですが、「会社のレガシーな部分、理不尽・不要だと思うことに対して効果的なアプローチをしにくい」ことを度々感じていて、そのようにやりやすく仕事を進めていくにはどうしたらいいか?と考えていたら「自分で会社を作り、自分達のやりやすいように仕事をしていくのがいいのかな」となんとなく思うようになりました。

とは言ってもいきなり起業する自信は無かったので、一旦沖縄ツーリストからの転職を考えました。1社目の上司がSEOの会社を始めるというお話を聞き、※1 1社目の同期であった現wevnal常務の森元とその会社にジョインしようと思ったのですが、条件面で折り合いがつかずナシになってしまいました。

そのときに森元も私も「起業しよう」という気持ちにはなっていたのですがふんぎりがつかなかったところ、森元と同じく1社目の同期であった ※2 現wevnal代表の磯山に「一緒に起業しよう」と声をかけました。

なぜ磯山に声をかけたかというと、1社目の営業での仕事ぶりです。電話だけでクロージングしてしまうそのコミュニケーションの手腕に憧れていました。なので「何でも売れるし、人に嫌われない人間性が磯山にはある」と思っていたんですよね。今でもその判断は間違っていなかったと思っています。

磯山が我々にジョインしてくれると言ってくれたので、wevnalは生まれましたね。

 

 

※1・・森元昭博(現wevnal常務取締役)
※2・・磯山博文(現wevnal代表取締役社長)

 

ーー同期でスタートした会社なのですね。現在に至るまで、関係性は変化しましたか?

前田さん
元々一緒の会社で同僚だったときから、3人で営業トップを争っていたぐらい1人1人が我が強かったこともあり、起業後も3人のやりたい方向性がバラバラになっていて、非常に険悪な時期もありました。3人3様で言うことが違うので、当時の社員から「キングギドラ」と言われていました。

そのような時期を経験して、年を重ねてお互いの持ち場がハッキリしてきて今では仲良くなりました。「個の自己表現」という軸ではなく「組織を良くする」という軸で意見を交わせるようになりましたね。今でもたまに飲みに行く仲です。

ベトナムでのオフショア開発でのチャットボット事業の立ち上げ、今後を見据えたキャリアビジョンは?

ーー2011年にwevnalを起業されて今期で10期目になるかと思います。現在の前田さんのwevnalでの役割・ミッションを教えてください。

前田さん
現在の役割は、2018年私とエンジニアである木曽で立ち上げた「Chatbot AI事業」を全体的に見ていて、自社のプロダクトであるBOTCHAN,BOTCHAN EFO,BOTCHAN PAYMENT,BOTCHAN for LP,BOTCHAN AIといった「コンバージョンに特化したチャットボット」をSaaS事業化させてwevnalを上場(IPO)させることです。部下はインサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセス・プロダクトマネージャー合わせて26人いて、売上が最大化するように管理しています。

ただ現場1人1人の創造性が高まるように、事業の目的達成のためのKGIは設定しますが、クリアするための手法はできるだけ社員に任せるようにしています。

私の現在のミッションはプロダクトの方向性と採用です。コミュニケーション・会話をテクノロジーでハックして、会話の中でのユーザーの動き、行動の解析がどれだけでき、チャットボットが適切な答えを返せるかというところをもっと洗練させていき、お客様のビジネスにより役に立つプロダクトに育てていきたいですね。

 

ーーChatbot AI事業は現在基幹事業になっていますが、開発やビジネスの立ち上げで大変だったことを教えてください。

前田さん
まず、チャットボット開発の背景をお話させていただくと、チャットボットの開発は元々、我々の日本の産業構造に対する問題意識からでした。労働者数の減少、日本人独特の仕事を他人に頼めない気質から「人工知能」がこれから伸びると感じました。

それから、ベトナムにオフショア開発の基幹ラボを整備し、AIのスキルを持ったベトナム人エンジニアを現地採用で獲得していきました。

外国でプロダクトを作っていく上で避けて通れないのは、言葉の問題です。特にチャットボットが「会話」をベースにしているものなので、現地のエンジニアに日本語のニュアンスに親しんでもらうことが重要です。コミュニケーターをつけてでも、現地のエンジニアに物事を伝えるように努力することで改めてコミュニケーションの在り方を学びましたね。

人を動かすには全世界共通で、フェイストゥフェイスで話すしかないんですよ。現地のエンジニアともしっかりコミュニケーションをとってマネジメントしていく、というところが大変だったし、力を入れていました。

 

ーーチャットボットツールというと、数多くの競合プロダクトが出てきていますが、BOTCHANシリーズのこのようなサービスに優越する強み、USP(Unique Salling Proposition=独自の売り)を教えてください。

前田さん
そうですね。以下の3点ですね。

  1. AIによりユーザーの会話の傾向値を解析、コンバージョンする顧客の発言内容からマーケティングの最適化に活用できるコミュニケーションハック力
  2. クレジットカード決済ができること
  3. シナリオレスの世界観をAIと会話特化で作り上げるプロダクト力

チャットボットは、

  • 受付対応の簡略化などの「販管費を下げる」「人的リソースの代替」プロダクト
  • コンバージョン獲得に特化した「売上を上げる」プロダクト

の2パターンに大きく分かれますが、弊社のBOTCHANは後者の獲得特化型のチャットボットになります。

うたっている強みは競合も大きく変わりませんが、獲得特化型のチャットボットの弊社の差別化ポイントは「ユーザーをいかにリアルに近い形で分析できるか」「コンバージョンに誘導するのにピッタリで自然な会話を作り出せるか」というところ、その精度に尽きると思います。この機能をより洗練させるために、お客様の情報をいただき、会話ログをハックしながら、よりコンバージョンの確率が高めるための開発を日々進めています。

また、クレジットカード決済ができる「BOTCHAN PAYMENT」は我々の特色のよく出たプロダクトと言えます。チャットボット業界の中で、クレジットカード決済ができることはなかなか技術的に難しい部分があるんですよ。技術的な障壁をクリアして、チャットボット内でクレジットカード決済の仕組みを作ったことは、我々の現在の一番の強みと言えますね。

 

ーー前田さんの今後のキャリアビジョンを教えてください。

前田さん
IPO(新規株式上場)後は、wevnalとしてASEANに行って、開発と販売ができる子会社を作り、チャットボットのプロダクトをASEANに販売展開したいと思っています。何故ASEANに進出したいか、という理由は2つあって、

  1. オフショア開発チーム立ち上げ時に自分の元気を取り戻したASEANに行ってもう一回勝負したい
  2. チャットボットのマーケティング系のプロダクトがグローバルにないことから、ASEANのマーケットを取りにいき、ビジネス的なチャレンジをしたい

ビジネスマンの次のキャリアを、GDPが上がっていて国全体がベンチャー気質なASEANで開花したいですね。私自信が非常に元気になれるこの地域で、ベトナムその他ASEAN諸国の現在の国としての活気を、盛り上げる存在でありたいです。

また、チャットボットとマーケティングを組み合わせたサービスはグローバル規模で考えてもありそうでなかなか手薄な分野なので、多言語対応をさせて、プロダクトとサービスの海外展開を広めていきたいですね。

wevnalが大切にしている「CIRCUS」という行動指針

ーーここまでは、前田さんのキャリアに関してお伺いしてまいりました。ここからは、wevnalのカルチャー・雰囲気や働く社員のイメージなどをお伺いしてまいりたいと思います。まず、wevnal社内のカルチャーの特色・雰囲気を教えてください。

前田さん
一言でいうと「若く、活気があります」。これはよくある回答ですが、弊社の場合本当に活気があるんです。20代が66%,30代が28%で、年齢として若いというのもありますが、年齢に関係なく、役員をはじめ、社内に元気な人がたくさんいる、ということが会社の雰囲気を作りだしている、と思います。

これはある程度我々の狙っているところなのですが、「自分に与えられた仕事を、KPIを念頭に置きつつやりたいように思いっきりやってもらう」というマネジメント方法をとっていますので、委縮したり、いやいや仕事をやっている人間が少ないことが会社の雰囲気を作る要因としてあると思います。

 

ーー「wevnalではここを大切にしている!」というポイントがあれば、教えてください。

前田さん
我々の会社には、「スゲェ会社」というビジョンがあります。そのビジョンを実現する上で大切な価値観(バリュー)を、「CIRCUS」として設けています。以下6つ、「CIRCUS」の中身を挙げていきます。

  1. CHALLENGE 挑戦:常に前提を疑い、自ら高い目標に挑め 〜今やる精神で失敗よりやらないことを恐れよう〜
  2. INTEGRITY 誠実:さらけだし、ありのままの事実を報告せよ 〜嘘つかない、隠さない、ごまかさない〜
  3. RESPECT 尊重:「ありがとう」に溢れる1日にせよ 〜最高のチームであるために関わるすべての人に感謝の気持ちを〜
  4. CHANGE 変化:人生の主人公として、自らが変わり、自らが変えよ 〜時代、顧客、組織の変化に敏感であれ〜
  5. UPDATE 改善:失敗から学び、再現性を高めよ 〜フィードバック文化を創れ
  6. SPEED 迅速:期待を超える圧倒的スピードで信頼を得よ 〜wevnalの生命線はスピード〜

 

この「CIRCUS」の価値観に沿って、社員は仕事をしていますね。全ての仕事の基本が詰まっている、良いバリューだと自分たちでも思っています。

特に、ベンチャー企業である以上、変化はつきものです。変わることを軽やかに楽しめるマインドを持つことを我々は大切にしています。当事者意識、公正さ、感謝、学習・アップデート、スピードなどどれも大切なことですが、画に書いた餅になったら意味がありません。この「CIRCUS」を気負わず体現する人材が自然に集まっているのが、wevnalの自慢できるところですね。

 

ーー特徴的な福利厚生はございますでしょうか?

前田さん
そうですね。現在のコロナウイルス感染拡大下では割とスタンダードかもしれませんが、「原則リモートワーク」ですね。他の多くのベンチャー系のSaaS企業と同じように、基本の評価基準は「成果を出すこと」なので、働き方のダイバーシティには配慮されていると思います。2017年から名古屋で子育てをしながらフルリモート勤務をしているマーケティングの女性もいますね。

海外の社員旅行やランチ補助などもありますが、特徴的なのは「1ヶ月に1回受けられるマッサージサービス」です。

wevnalで活躍している人材に共通する3つの大きな特徴

ーーそれでは、「wevnalで活躍するための資質」というテーマに移りたいと思います。wevnalで活躍する人材に共通する特徴を教えていただけますでしょうか?

前田さん
弊社で活躍している人材に共通しているのが、まずは 1.理解力が高いことですね。SaaS周りのビジネスは商品説明1つとっても、専門用語や専門知識の理解が必須です。また、社内でコミュニケーションを取る際にも技術タームやビジネスタームの理解をベースにコミュニケ―ションが進んでいくので、技術やビジネスの素早い理解力は活躍する人に共通しています。

理解力が高い人って、ビジネスの全体像がわかっているので仕事を先回りしてできるんですよ。このような特性を持った人が活躍していますね。

次に、先程の「CIRCUS」のところでもお話しましたが、 2.変化に強いことも活躍する人材に共通していることですね。wevnalはこれから上場もして経営環境も変わっていきますし、チャットボット以外にも自社プロダクトの新規事業も計画していく予定です。ひょっとしたら、マーケティングで入社した社員が新規事業開発をするようなケースも今後あると思います。

このような「変化」に強く、「変化」を楽しめる人は活躍している確率が高いです。

最後に、3.ポジティブなコミュニケーションを取れる人ですかね。人を惹きつけるコミュニケーションが取れる人は、周りに応援してもらえるし、注目してもらえるので活躍する確率は高いです。「友達が多い人」はカルチャーマッチすると思います。

【活躍人材要素+4つの要素】wevnalにこんな人に来てほしい

ーーそれでは「wevnalにどのような人に来て欲しい?」という問いも、上記の活躍人材のペルソナに沿う方が良い、ということになるのでしょうか?

前田さん
その通りですね。

  • 知識・情報へのアプローチ・理解力の早さ、先回りで仕事できる力
  • 「変化」に対応できる、「変化」を楽しめる力
  • 人を惹きつけるポジティブなコミュニケーションがとれる明るさ

は上記の活躍人材の分析の通りですが、それに加えて、

  1. 誰にも負けない専門知識・技術を極めるオタク気質がある
  2. 仕事をすることで何かを得たいという志
  3. 転んでもすぐ立ち上がる、ドラクエで言うと「ガンガン行こうぜ」タイプ
  4. AIに興味がある、AIで社会を変えたいと思っている

というところが入ってきますね。面接の採用基準でも上記のことを中心に設定し、カルチャーマッチも考えながら採用活動をしていきますので、wevnalについてお調べになり、プロダクトや人に魅力を感じていただいた方は、是非入社選考を受けていただき、一緒に働きたいです。

 

ーー海外進出や上場など、多くのポジティブな変化が期待できるタイミングでの非常に魅力的な未来を感じるwevnalさんでした。前田さん、本日は長時間のインタビューをありがとうございました。

前田さん
ありがとうございました。

 

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是非お気軽に参加してみてください。

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