【SaaS企業・社員インタビュー vol.2】Mtame株式会社 田中次郎 -”粋”に行動することの大切さ-

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今回は、「SaaS企業・社員インタビュー」の第2弾として、Mtame株式会社の取締役田中次郎氏に、Mtame(エムタメ)の魅力や現在の仕事内容、こんな人にMtameに来てほしい、など、ざっくばらんに語っていただきました。
転職企業・転職業界を考えるときの参考にしてみてください。

(聞き手・サムライソウル編集部)

■田中次郎氏のプロフィール

Mtame株式会社 取締役
・2008年 大学卒業後、現在のMtameの前身となるスターティア㈱WP事業部へ入社
・2011年 セールスマネージャーに昇進
・2014年 スターティアラボ大阪支店長に抜擢
・2016年 CS部門責任者、新商材立ち上げ、営業企画、マーケティングを兼務
・2017年 BowNowの商材責任者として「TheModel型」のRevenueManagerを担当
・2019年 同事業を部門化。コンサルティング、BPO事業も開始
・2020年 7月より現職

 

「早く経営に携われる環境」という軸をもって就職活動をしていた学生時代

サムライソウル編集部
ーー田中さん、この度はインタビューの御協力ありがとうございます。最初に、田中さんはどんな学生だったのか教えてください。

田中さん
実家が食品会社をやっていまして、「なんとなく家業を継ぐのかな」と思い、その準備を学生時代は行なっていました。

高校に東京の大学の経営学部の推薦枠がありましたので、そちらに進学し、単位をサクッと取って、友人と本気で遊ぶ、といった普通の大学生活をおくっていましたね。特に派手な経験はしていません。

ーー大学時代どういう社会人像を目指し、どのような軸で就職活動をされていたのでしょうか?

田中さん
実家が会社経営をやっていたこともあって、早くから、「経営の勉強が早くできるところ」「早いタイミングで役職を持ち、事業を率いることができるところ」という軸で就職先を考えていました。

そういう観点で見ると、社員何百人といった上場大企業は役職が付くまで時間がかかるので選択肢から外れましたね。そこから目標を「ベンチャー企業」に絞りました。

その中でも、なるべく稼業の食品業界から遠いところかつ、成長率が高く、刺激的で様々な経験や出会いがあるだろうIT業界を中心に就職活動をしていました。

スターティアラボに入社の決め手は「正しい会社だな」と思ったこと

ーーIT業界中心の就職活動で現在のMtame株式会社の前身のスターティアに2008年に入社されることになるんですね。スターティアに入社された決め手を教えてください。

田中さん
一言でいうと、「正しい会社だな」と思ったことですね。この「正しい」というのは、「嘘が無い」という意味が近いです。

就職活動当時、ITベンチャーを何社か受けたのですが、どの会社も口を揃えて「風通しの良い職場です」とか、「みんなでごはんを食べに行って親睦を深めています」といったことを売り文句にしていました。本質的には大変で、つらいこともたくさんあるはずなのに、その部分を隠しているような不誠実な印象を受けました。

スターティアは、そのような一面的なことだけを訴求する印象は一切ない採用活動をしていました。現スターティアグループの最高経営責任者の本郷さんが当時、「うちで1人前になるには最初はきついよ」と面接ではっきりと言ってくれたことを今でも鮮明に覚えています。

内定者専用のサイトに過去の内定者の退職理由を包み隠さず赤裸々に書いており、「嘘がない会社だな」と感じたことが大きいです。このような環境であれば、経営者とも対等に話しあいながら裁量高く実行していけそうだと思い、入社を決めました。

また、当時のスターティアグループはオフィス機器のリースや電話の設定などを主に行なっていて、営業会社的な側面も強かったのですが、Webマーケ支援の「スターティアラボ」に入社する運びになり、私のキャリアがスタートした感じです。

「BowNow」を国産MAのNo.1プロダクトに成長させる活躍、今後を見据えたキャリアビジョンは?

ーースターティアラボ入社後、現在までのキャリアを教えてください。

田中さん
最初は、Webマーケティングの支援部署で、「ホームページを提案する営業」を行なっていました。この仕事を続け、お客様の要望を聞いていくうちにマーケティング、SEOコンテンツの知見が自然と貯まってくるんです。その後、マネージャー・支店長と営業畑でやってきたのですが、正直そこでは少し伸び悩みました。

そこからジョブローテで営業企画の仕事に移り、マーケティング畑に少し軸足を移してきたところで、「ザ・モデル」式のインサイドセールスの必要性を感じ、社長に上申してインサイドセールスの部署を作る提案をしました。

その結果、マーケティング→インサイドセールス→フィールドセールス→カスタマーサクセスという流れを横断的・全体的に見る経験をしました。

その経験を買われて、自社プロダクトのMAツール「BowNow」の総責任者を務めることとなり、売上の過去最高値を更新し続けています。SaaS事業はストックビジネスなので、売上の安定した伸びがあり、安定した経営ができています。BowNowは現在国内4000社ほどの会社様に導入いただいており、国産のMAツールではNo.1の数字になっています。

ーー現在のMtameでの役割・ミッションを教えてください。

田中さん
「BowNow」の部署で、プロダクト責任者としてマーケティング・営業・コンサルを統括していたのですが、弊社の別のプロダクトで「BlueMonkey」というCMSがあります。

現在そちらのCS(カスタマーサクセス)・CX(カスタマーエクスペリエンス)の主幹も担当することになりまして、大所帯のメンバーになりました。BowNowをご契約いただいた顧客のはじめのアップセル先がBlueMonkeyなので、顧客の期待を落とさないためにそちらを両方見ることになりました。

「BowNow」のMA市場での認知を上げて導入社を増やし、ファンになっていただき、「BlueMonkey」をはじめとした他のプロダクトの導入にもつなげていく施策を日々行なっています。

ーー大所帯を束ねていらっしゃるんですね。今後に向けてのMtameの課題はございますか?

田中さん
現在弊社は、BowNowのようなストック型のビジネスの売上とイニシャルで売り切りのビジネスの売上の割合が6:4くらいなのですが、今後はストック型のビジネスの割合をどんどん増やしていきたいですね。

弊社で10個のプロダクトをリリースしているのですが、そのうち4つは特定の業界でのシェアがNo.1になっているので、どんどんシェアを拡大して色々な会社様に弊社のプロダクトを使っていただきたいです。

「BowNow」はCSに力を入れていることもあって、解約率は低いんです。現在のビジネスモデルは「BowNow」→「BlueMonkey」とアップセルしてもらって(その逆の順番もあり)、そのプロダクトの機能を最大限顧客のビジネスに活かすための「Webコンサルサービス」を使っていただくことを目的にしています。社内のコンサルタントを増やして、コンサルの提案も増やしていきたい、というところが課題ですね。

ーーMAツールというと、Salesforceの「Pardot」や、SATORIなどたくさんのSaaSのプロダクトが出てきていますが、BowNowのこのようなサービスに優越する強み、USP(Unique Sales Proposition=独自の売り)を教えてください。

田中さん
そうですね。以下の3点ですね。

  1. 複雑な設定をせずに、「商談創出」を効率化できるシンプル志向
  2. 無料で始められて、必要な機能だけ課金できるフィット感
  3. 導入後にすぐ成果が出る機能の豊富さ

我々がこだわっているのが、「日本の現場で使えるものをつくる」ということです。現場の営業・マーケ担当が、日々の仕事と両立しながら無理なく使えることを第一に考えて作っています。また、簡単な使い方ながら、しっかりとマーケティングの成果に繋がる機能にもこだわっています。

他社のMAツールでは、スコアリングやシナリオ設定など、設定そのものが複雑で、使いこなすだけで一苦労といったケースも少なくないですが、BowNowは「使う」「導入する」ということに関して徹底的にシンプルになるようにこだわっています。
BowNow以外のプロダクトでも「シンプルな機能で安価に導入できる」という哲学はぶらさずに開発をしています。

ーー使う人の立場にたったプロダクトへのこだわりが人気の秘訣といえますね。田中さんの今後のキャリアビジョンを教えてください。

田中さん
社内で登り詰めて社長になる、というところはあまり考えてないんですよね。「経営的に高い位置に行ってマネジメントをする」というところよりも、これからも社会の役に立つプロダクトを現場とつながりがあるところで生み出し、広めていきたいですね。

トップの経営目標と実行計画を、現場とのパイプ役となり実行していく。このポジションが私に適していると思っています。

また個人的な長期ビジョンは、DX(デジタルトランスフォーメーション)がまだまだ進んでいない中小企業、地方の企業のDXを推進するお手伝いをすることです。その為に自社プロダクトを磨きこんでいきたいですし、自社プロダクトに限らずともDXの支援となるようなサービスや場所を提供していきたいですね。

「粋」という価値観から還元した「3つの行動指針」がMtameの人の魅力を作りだしている

ーーここまでは、田中さんのキャリアや目標に関してお伺いしてまいりました。ここからは、Mtameの雰囲気や働く社員のイメージなどをお伺いしてまいりたいと思います。まず、Mtame社内の雰囲気を教えてください。

田中さん
これはMtameの前身のスターティアラボから受け継がれている空気なのですが、「愚直にまっすぐ真面目にやる」という資質を持ったメンバーが比較的多く、そのような姿勢が奨励されている空気があります。

一般的なSaaS企業のキラキラした意識が高いイメージとは少し違うかもしれませんが、結果的にそのような資質を持った社員が多くなっていますね。

このスターティアラボの伝統に、Mtame分社後に異なった特徴をもった、能力値が高く成長意欲が異常に高い新人が入社してきて新しい文化が生まれつつあり、現在良い融合ができてきています。

ーー伝統的な空気が出来上がっているところに中途で入社するのは若干の不安を感じるかもしれません。入社後に業務や会社になじんでいく仕組みなどはございますでしょうか?

田中さん
そうですね、元々新卒の割合が高い会社なので「中途入社の社員にいかに定着してもらうか」というところは課題になっています。

社員が会社に馴染むための仕組みとして、

  1. 中途入社同士がつながりを持てるしくみ
  2. 自分の直属の上長だけではなく、別の上長ともつながりを持てるメンター制度
  3. 全社員を部門や年齢もシャッフルして「誕生日会」や「テーマで括った飲み会」など様々なイベントを開催

といったことを始めています。中途入社の社員がプロバーの文化に入っていくのはなかなか最初は難しいですが、中途入社の社員同士で交流することで心理的な安全性を高め、直属の上長に全てを依存してしまわないように制度を整備することで、定着率が向上しています。

新型コロナウイルスの関係で現在7割くらいの社員が在宅勤務を行なっていますが、特に不具合もなく社員が働けています。

ーー「Mtameのここが自慢できる!」というポイントがあれば、教えてください。

田中さん
そうですね。まずは、「熱意と実行力があれば、大抵のことはチャレンジさせてくれる文化」なのが自慢ですね。当然成果は求められますが、早いうちに経験値を上げることができます。若手や中途入社の社員にも年次関係なく役職やチャンスを与える空気があり、上下関係で委縮することがありません。

また、私が入社したときからのこの会社の好きなところでもあるのですが、極端な話「いいやつしかいない」というところでしょうか。社員同士の仲が良く、休日も会いたいと思える関係性の社員がたくさんいます。派閥争い・確執などでエネルギーを使わなくていいのは本当に誇りに思っています。

ーーうらやましい環境です!そのようなMtameの良さをキープするための特徴的な人事評価制度や働き方の指針はありますでしょうか?

田中さん
他社様と同じように、「業績目標の達成」「業務遂行のスキル」は見ていきますが、Mtameの特徴は、人事評価の定性的な基準として、

「人間性の評価」

があることでしょうか。

上記の画像はMtameの行動指針(Mikiと呼んでいます)の1つで、我々が非常に大切にしているところです。弊社では、「こういう行動が出来る人は粋でかっこいい」という人間性評価軸を持っています。具体的には以下の3つです。

  1. みんなのために:ひとりひとりがイニシアティブをもつ。自分の直接的な実績や成長に繋がらないかもしれない業務であっても「みんなのためになること」であれば率先して打診して、実行すること。
  2. みらいのために:自分の未来のために、自分のビジョンを明確にして公言する。目標をあえて公言することで自分だけなく周囲にもコミットする環境が作れます。結果達成率は上がりますし、お互いに応援しあう文化が生まれます。
  3. 笑むために:仕事も遊びも妥協しない。仕事に妥協しない事はもちろんですが、プライベートでも全力で楽しんでいる人は魅力的ですし、良いインプットは巡り巡って仕事の幅も広げてくれるはずです。

この3つの「粋」な行動をできているか、という基準で人間性という観点でも人事評価をおこなっています。

Mtameで活躍している人材に共通する3つの大きな特徴

ーーそれでは、「Mtameで活躍するための資質」というテーマに移りたいと思います。Mtameで活躍する人材に共通する特徴を教えていただけますでしょうか?

田中さん
SaaSプロダクトのセールスは、「ザ・モデル」式に分業が進んでいます。とはいえ、最初は他業務からの新たなチャレンジであることが多いですから、業務を遂行するのに得なければいけない知識・経験は膨大な量になります。

そのような背景では、1.新しいことに取り組み、愚直に努力・勉強し続けられる力がある人は活躍する確率が高いですね。

また、BowNowのようなSaaSビジネスでは、顧客と長い付き合いになります。2.「顧客の成功」を徹底的に考え、顧客の経営課題・目標設定とうまくピントを合わせ、自分の施策を推進できる社員は活躍する確率は高いです。

活躍している人材を見ていると、やはり顧客の課題把握の的確さ、速さを感じることができます。

自分の理想とする施策を実行するにあたって、顧客の経営陣や担当者に合意が取れなければ実行することができません。3.そこで必要になってくる力が「折衝能力」です。他者の意見や立場を想像・理解して折衝し、顧客が安心して話せる適切なパートナーシップを結べる能力が高い人は活躍する可能性が高いです。

【活躍人材要素+4つの要素】Mtameにこんな人に来てほしい

ーーそれでは「Mtameにどのような人に来て欲しい?」という問いも、上記の活躍人材のペルソナに沿う方が良い、ということになるのでしょうか?

田中さん
その通りですね。

  • 新しい仕事・知識・情報に対してポジティブに向き合えること
  • 「顧客の成功」を第一に考えて具体的な施策を推進できる能力
  • 顧客と正しいパートナーシップが結べる他者理解力・折衝力

は上記の活躍人材の分析の通りですが、それに加えて、

  1. 自社の製品が顧客の経営目的を達成できないときには他社の製品を勧められるフラットさ
  2. 自分の直接的な実績や成長に繋がらない「のりしろ」業務も愚直にできるチームスピリッツを持ってい
  3. 会社で一旗あげてやろう・新しいことを立ち上げてやろうという「こだわりの強い」「尖った」志
  4. Mtameのプロダクトを愛している

という4つの要素が入ってきますね。面接の採用基準でも上記のことを中心に設定し、カルチャーマッチも考えながら採用活動をしていきますので、Mtameについてお調べになり、プロダクトや人に魅力を感じていただいた方は、是非入社選考を受けていただき、一緒に働きたいです。

先ほども申しましたが、弊社では今後コンサル業務を強化していきます。コンサル志望の方、是非ともお持ちしております!

ーー自分の軸をぶらさず努力し続け、「粋」に振る舞うことを大切にされていることがよくわかりました。田中さん、本日は長時間のインタビューをありがとうございました。

田中さん
ありがとうございました。

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