【SaaS企業】インサイドセールスはITリテラシーが必須|応募する上で最低限理解しておきたいツール3選!

SaaS企業では、適材適所のITツールをあらゆる場面で活用します。それはインサイドセールスにおいても例外ではありません。

今すぐに使いこなせないといけないわけではありませんが、SaaS企業への転職をご検討中であれば、どんなITツールを活用しているのか、どのくらいのITリテラシーが必要になるのかなど、応募する前に確認しておきましょう。

今回は、SaaS企業のインサイドセールスにフォーカスし、ITリテラシーが必須となるインサイドセールスの日々の業務とともに、ほとんどの企業で導入されている3種の主要ITツールを紹介します。

 

SaaS企業のインサイドセールスに応募するならITリテラシーは必須!

インサイドセールスでは業務の中でさまざまなITツールを使用することが多く、業務を遂行するにあたってITリテラシーは必須です。

 

インサイドセールスではほとんどの業務場面でITツールを活用

インサイドセールスにどのようなイメージをお持ちでしょうか。インサイドセールスは、「セールス」という名前が付きながらも、単純にアポイント数を獲得すること全てではありません。

インサイドセールスの一番のミッションは、受注に繋がる可能性の高い見込み顧客をフィールドセールスにパスすること。その確度を高めていくための全ての取り組みがインサイドセールスの日々の業務となります。

例えば、リード獲得からアポイントに至るまでの経緯に沿って、以下のような顧客や商談のデータを多角的に調査・分析することが求められます。

  • 受注に繋がった顧客はどのようなきっかけで自社サービスを認知していたのか
  • 自社サイトのどのページからアクセスされているか
  • どのタイミングでどんな内容のメールを送っているか
  • 商談はどのくらいの間隔で何回したか

 

またインサイドセールスは、マーケティングとフィールドセールスの橋渡し的な存在ともなります。多方面から集まった情報を統一し、全体の司令塔の役割を果たすことが理想とされています。

そのため、SaaS企業では顧客情報やデータ分析を1つのツール上で多面からアクセスして一元管理できるようにしています。

1つずつエクセルにデータ入力してそのファイルを管理するというアナログな手法を行なっている企業は徐々に減少しています。

 

応募の段階で特定のITツールを使いこなせる必要はない

どのSaaS企業においても、インサイドセールスが絶対と言っていいほど使っているのが、今回紹介する「SFA/CRM/MA」「CTI」「Web会議システム」の3つです。

実は、企業が欲しい人材として、これらのツールが使いこなせることはMUSTではありません。企業によってどの製品を活用しているかは異なり、入社後に使えるようになっていけば問題ありません。

ただし、ITリテラシー、クラウドツール、データ分析にアレルギーを示す人にはこなせない業務であるため、どういうITツールをどんな目的で使っているのかは応募する前に知っておいた方がいいでしょう。

①SFA/CRM/MA:顧客情報や商談履歴を一元管理

前述したように、インサイドセールスの大きな役割の1つは、マーケティングとフィールドセールスの間に立ち、情報分析を担いながらその情報を行き来させるための架け橋になることです。

しかし、部門ごとに顧客情報を管理していては、「その案件の担当者しか分からない」という状況が起こってしまいます。

そこで、部門間でのスムーズな情報共有の基盤となるのが、顧客情報やアプローチ履歴を一元管理できるSFA/CRM/MA などのシステムです。

 

(1) SFA(Sales Force Automation)

SFA(Sales Force Automation)は、日本語では「営業支援システム」などと呼ばれ、営業活動の可視化、効率化、標準化を目的とするシステムです。

選択したSFAツールにもよりますが、具体的には下記のような機能があります。

  • 顧客管理
  • 営業日報作成
  • 営業活動管理
  • 営業データ分析
  • メール配信
  • 予実管理

顧客の基本情報をはじめ、担当者や役職、商談履歴、名刺管理などどのような営業活動が行なわれているかの把握、また商談のプロセスや進捗状況の可視化により、営業業務を効率化するために使用されます。

(2) CRM(Customer Relationship Management)

CRM(Customer Relationship Management)は、「顧客管理」もしくは「顧客関係管理」と呼ばれる顧客との関係性構築を目的とするシステムです。

顧客の基本プロフィールをはじめ、サービスに対する興味・関心、問合せやクレームの内容、そのほか各種情報を一元管理し、各々にあったアプローチ方法を模索できるほか、受注可能性の高い顧客の傾向を見出すことができます。

 

(3)MA(Marketing Automation)

MA(マーケティングオートメーション)は、さまざまな経路で来た見込み顧客に対し、どういうアプローチをどのタイミングでするか、といったリード獲得から受注までの「顧客とのコミュニケーションのシナリオ」を作る仕組みです。

SaaS企業では、通常CRMと連携させて活用することが多く、MAツールを使ってユーザーの行動履歴やメール開封の有無、インサイドセールスとの会話などをCRMに反映させます。

そうすることでCRMの顧客情報がより濃くなり、自社のサービスに関心のある顧客を抽出しやすくしたり、商談や顧客とのコミュニケーションを円滑にしたりすることが可能です。

②CTI:インサイドセールスに特化したサービスも登場

CTI(Computer Telephony Integration)は、コンピューターと電話を統合したシステムです。

顧客の電話番号から顧客データ(企業名、住所、通話履歴など)を正確に取得し、録音機能を活用したオペレーターサービスの改善を目的として、もともとはコールセンターなどで導入されていました。

インサイドセールスにおいては、電話商談や顧客とのやり取りをマネージャーがフィードバックすることを主な目的としてCTIを活用しています。

1日のアポイント数が限られているフィールドセールスは、訪問先に先輩が同行するなどして、その場でフィードバックするというのが多いです。

それに対してインサイドセールスは1日に数十件の電話やメールをします。その都度マネージャーが隣で商談のフィードバックを行なうのはあまりにも生産性が悪いため、その工数を解消するためにCTIの音声録音機能を活用するのです。

 

近年では、Miitel(ミイテル)のような、インサイドセールスに特化したCTIサービスも出てきました。

音声録音や自動文字起こしといった基本的な機能に加え、トーク率(Talk:Listen)、ラリー回数、会話の被せ率、話速、沈黙回数などアポイント獲得に至るまでの指標を定量的に評価・フィードバックしてくれるというものです。

アポイント獲得率が改善するだけでなく、マネージャーにかかる教育工数が削減されたり、プレイヤー自身が課題や成果の再現性を見出せるようにもなります。

③Web会議システム:オンラインでの商談には慣れも必要

Web会議システムは、インターネット経由で相手と音声・ビデオ通信のコミュニケーションを実現するツールで、Skype、Whereby、Zoom、ベルフェイスをはじめ、数えきれないほどのサービスがあります。

さらに2020年2月頃から新型コロナウイルスの影響で、企業のテレワーク化を推奨する動きが加速し、今ではWeb会議システムを使っていない企業の方が少ないくらいです。

その誰もが当然のように使うWeb会議システムがインサイドセールスの三種の神器に含まれる理由は、「商談」で頻繁に使用するからです。

オンラインで商談を行なう場合、対面でのコミュニケーションに比べて場の雰囲気や相手の表情などが判断しづらく、「クロージングのタイミングがつかみづらい」、また「画面共有や資料URLの添付などの所作が大変」など慣れるまで苦労する部分もあります。

その他、オンラインでの商談が未経験である場合、「ホワイトボードをなど使って、その場で課題を整理するというのができない」「名刺交換をしないため、相手が複数人の場合に誰がキーマンか把握しづらい」といった課題も出てくるかもしれません。

ただ、CTIと同様に録画機能を使ってフィードバックを受けたり、実践感覚を得るためのロープレに活用することも可能です。

まとめ

今回は、SaaS企業に応募する前に知っておきたい「ITリテラシーの必要性」と「インサイドセールスで主に活用される3つのツール」についてご紹介しました。

インサイドセールスでは、見込み顧客数の案件化率や受注率の向上、また業務効率化を実現するために、ITツールを使いこなすスキルは不可欠です。

冒頭でお伝えした通り、採用選考の時点では特定のツールを使いこなせる必要はありません。SaaS企業が求める人材要素としては、データ分析力、コミュニケーション能力、課題解決力、その他仕事に対するスタンスが重要となります。

ただ、もし現時点でITリテラシーやデータ分析に抵抗を感じるようであれば、SaaS企業の求める人材とは大きくかけ離れている可能性が高いです。

今回ご紹介したSaaS企業で使われる代表的なツールについて、また応募を検討している企業がどんなツールをどのような目的で活用しているかなどを事前に調査しておくといいでしょう。

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