M&Aをより自由にカジュアルに進めたい~マッチングシステム「M&Aナビ」が実現する新たなM&Aのカタチ~

M&Aのマッチングシステム「M&Aナビ」を運営する株式会社ALIVAL。サービスローンチに込めた思いや実現したいビジョン、M&A事業に携わる面白さについて、代表・西村将明氏に話を伺いました。

【プロフィール】
株式会社ALIVAL
代表取締役/CEO 西村将明
2006年、株式会社リクルート入社。HR(人材)領域の営業、新商品領域の代理店渉外業務を経験したのち、株式会社日本M&Aセンター入社。M&Aアドバイザリー業務のほか会計事務所・金融機関のM&A業務推進、名古屋支社の立ち上げに関わる。2017年9月より現職。

株式会社ALIVAL(アライバル)
2017年9月に設立。M&Aアドバイザリー業務(仲介及びFA)のほか、M&Aの候補先マッチングから成約までオンラインを活用しサポートするシステム「M&Aナビ」の企画・開発・運営を手がける。M&Aの遂行に必要な機能が盛り込まれ、M&Aを経験したことのない企業でも安心して準備や商談を進めることができる。また、経験豊富なアドバイザーからのサポートを受けながらM&Aを進められる点も魅力。

 

出会いの機会を最大化する、M&Aプラットフォームを作る

――人材業界からキャリアをスタートされています。なぜM&A業界に進んだのでしょうか。

そもそも、最初の会社(株式会社リクルート)を選んだのは、営業力をつけるためでした。大学時代にEコマースの事業を運営していた中で、営業力の必要性を痛感。将来的に起業したいと考えていたので、まずは基礎を学びたいと、最も力がつくであろうリクルートを選びました。その後、営業表彰などもいただき、営業に関しては一定の自信がつき、次のステップとして考えたのが金融の世界でした。リクルートではHR領域で「ヒト」について学べたので、「カネ」についても勉強したいと思いました。ただ、これから銀行に転職して勉強しても時間がかかるだろうし、出来れば短期間で学びたい。それなら金融の最前線である「M&A」だと思い、未経験でも受け入れてもらえる会社を探して、見つけたのが日本M&Aセンターでした。

――M&A領域への転向は、キャリアアップのためのワンステップだったのですね。

そうです。日本M&Aセンターは業界未経験でも挑戦できたので「ここしかない!」と。当時は社員数が40~50人ほどで、どんどん案件を開拓していける環境も気に入りました。
さまざまな案件で経営者の方々と関わるうち、改めて自分で起業したいと思うようになりました。

――ALIVAL立ち上げのきっかけとは?

多くのお客様のM&Aをお手伝いしてきた中で、お手伝いできないお客様もありました。
M&A仲介会社は、成功報酬として売主様・買主様双方から最低でも1~2千万円程度の手数料を頂戴します。中~大規模の案件では、大きなお金が動くからこそ、多くの資料を作成したり、税務・法務の専門家を巻き込んだプロジェクトにしたりと、マッチングからエグゼキューション、クロージングといったM&Aプロセスの中でのコストが大きくなるためです。
一方、M&Aをしたくても、大きな手数料を支払えない中小零細企業様はたくさんいらっしゃいます。ITで省力化し、コストを下げることが出来れば、もっと安価でカジュアルにM&Aを進められるのではないか。こうして、“売り手と買い手が気軽にオンラインで進められるプラットフォーム“を作ろうと思いました。

――「M&Aナビ」のM&Aの進め方とは?

「M&Aナビ」は、事業の売主様と買主様をつなぐマッチングサイトです。M&Aのマッチングサイト自体は多くなっていますが、当社のサービスの特徴は、オンラインでの出会いとリアルなアドバイザリーサービスの双方を得られるところです。
M&Aが難しいのは、売主様と買主様が出会っただけでは成約まで進まないところ。出会っていい感触は得たものの「じゃあどうすればいいの?」というリアルなフェーズでは、アドバイザーのサポートが必要です。例えば、売主様がサイト上に情報を上げる際は「買主様側は、こういう点を気にするので、この情報も加えてください」といったアドバイスを行います。また、買主様からオファーが入ると、具体的な質問のやりとりがチャットで行われます。当社のカスタマーサポートが入り質問対応などのサポートを行うこともあります。
やりとりの状況を見て確度の高そうな場合は、トップ面談に進みます。ここからは、M&A経験のあるアドバイザーが同席し、具体的な成約に向けてやるべきことを整理。最終契約までサポートしていきます。M&Aナビでは、小規模案件が多いためスピーディにディールが進むことも多く、月5~6件の成約ペースで進んでいます。

――サービスを進めることで実現したいこととは?

売主様からは、「こんなにオファーが来るとは思わなかった」「売却できるとは思わなかった」というお声をいただいています。自分では価値を客観的に認識できず、「売れたらいいな」と気軽な気持ちでサイトを活用する企業様も多い。以前はリーチできていなかった、小規模なM&Aサービスは、今後もどんどん進めていきたいですね。
将来的には、M&Aを考える企業へのレンディングサービス等にも着手し、小さな投資銀行のような動きができたら理想的です。

――M&Aに携わる醍醐味とは何ですか?

M&Aに携われば携わるほど、あらゆる業界のビジネスの成り立ちが理解できるようになります。「世の中ってこう動いているんだ!」と分かる面白さがある。好奇心にあふれた人にとって、これほど刺激的な仕事はないと思います。
ここ数年でM&Aは、広く一般的になってきました。今後、M&A業界にももっとイノベーションが起こり、欧米のように業界特化型のブティックや付随サービスの展開など業界の裾野が広がっていくと考えています。そうなることで、いろんな業界の知見が活かせるようになります。キャリアの選択肢として誰もがジョインできる社会になるのではないかと思っています。

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