データサイエンティストへの道 [Part1] データサイエンティストを理解する
目次
データサイエンティストを理解する
データサイエンスとは
データサイエンスとは読んで字のごとくデータのありようを研究する学問である。
歴史は古く1960年代にはすでにデータサイエンスという言葉は英語圏にはあり、職業としてのデータサイエンスが日本で普及したのは2010年代初頭になる。
定量データの普及とともに多く聞かれるようになり、データが少ない状態では付加価値の高い分析やパターンを導きづらかったのに対して計算処理の高度化とユビキタス社会を背景に計量データが手軽に管理できるようになった。特にスマートフォンの普及さらにはIoTの普及はデータの取得を爆発的に増やすこととなり、このような眠ったデータを活用する需要が出てきた。
2000年代はDWHにデータを貯めておいて、いつでも使えるようにするといったことが流行ったものの、莫大に予算が必要になるものの、成果が見えづらいという難点があった。それがデータ処理基盤の強化に伴ってデータに付加価値をつけてビジネスをより盛り上げるという観点でビッグデータという言葉とともにデータサイエンスという言葉が普及していった。
データサイエンティストとは
データサイエンティストはデータサイエンスを武器にビジネスに貢献する職業になる。大別すると基礎、応用、エンジニアで構成されている。
基礎とは基礎研究を指し、ビジネス事象に対して新たなモデルを用いて解釈し論文や学会発表を通して所属企業に貢献することを指す。
応用は基礎研究をビジネスへの応用することによって直接ビジネスに貢献することをさす。多くのデータサイエンティストはこれを想像される。
最後にエンジニアは応用を実現するためのデータ収集、解析基盤を指す。何れにしても応用数学に親しんでいる必要があり、数学+ビジネスへの高度な理解を通してデータサイエンティストになることが望ましい。
データサイエンティストはどんな仕事をするのか
今やデータを生み出さない分野はなく、データを創出する業界全てにデータサイエンスが必要とされているため、多くのデータサイエンティストが必要とされている。
一方でデータサイエンティストにどのような仕事を任せるのが適切なのかといったことが明確に認識されている会社は多くはないのが現状である。
本コラムを通じてデータサイエンティストがどのような職業であるのか、また一方で企業サイドにはどのような仕事を任せるべきなのかという理解が進むことを考えて書いていこうと思っている。
簡単に述べると上記三種類に分別した仕事がそれぞれある。
基礎は他社との技術的な差別化を行うための研究を行なっていく。その成果として学会発表や論文公開をすることで一般に広く会社をPRすることもあるが、その前に特許を取ることが求められる。
応用は特許を取った基礎技術を応用したり、ビジネスで設定されたKPIを達成するために何が欠点となっているのか調査したり、データ分析結果を使ったサービス設計をしたりする。基礎に比べるとよりビジネスに対する理解を求められる。
エンジニアはリアルタイム基盤を構成したり、BIを開発したり、数学を利用した集計基盤を開発する。データは爆発的に増えているため集計から分析まで重要性が増しているとともに技術的な難易度があがっており、常に勉強できる人材が適していると言える。
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